起立性調節障害とうつ病との違い【併発にだけは注意しろ!】

起立性調節障害はうつ病と間違われやすい病気ですが、全く違う病気です。精神科や心療内科では専門知識がないために未だに誤診が多く、気持ちの問題で片付けられるケースすらあります。

起立性調節障害とうつ病との違い、判別方法はもちろん、起立性調節障害の子供への接し方を間違うと正真正銘のうつ病を併発させてしまうこともあるので、注意点などをまとめました。

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起立性調節障害とうつ病の関係性と違いについて

起立性調節障害の症状はうつ病と確かに似ています。午前中は元気がないし、寝込んで起きることも出来ず、食欲不振や活力の減退、日常生活だけでなく子供の好きなことや趣味に対しても意欲が低下します。

精神科や心療内科などの医師は起立性調節障害は全くの専門外で知識がありません。起立性調節障害の午前中の症状はうつ病の診断基準の中にすっぽり入ってしまうので、そのままうつ病と誤診することが多いようです。

うつ病と誤診されると、とりあえず1週間あるいは2週間分のお薬を出されます。思わぬ診断内容に動揺しつつも、薬を飲むも効果なく、再診すると薬の量を増やされ、副作用で睡眠時間は増え、生活リズムは狂い、もう病院に行く気すら失せてしまう…というのがよく聞くパターン。

起立性調節障害とうつ病の決定的な違い

起立性調節障害とうつ病は全く違う病気です。この2つが決定的に違う点は、1日のなかで症状に波があるかどうか、という点です。

起立性調節障害は午前中に症状が強く、午後になってくると軽快し夜には完全に元気な状態に戻ります。一方、うつ病はこのような1日の中での波はなく、常に強い症状が出続けます。

起立性調節障害は朝は確かに辛いのですが、夜は元気なので食事も摂れますし、テレビを見て笑ったり、Youtubeを見たりマンガを読んだりゲームをしたり、自分の好きな趣味も楽しめますから、夜の過ごし方、子どもの様子を見ればうつ病かどうかは判別できるはずです。

酷い場合は気持ちの問題で片付けられ何の解決にもならないこともある

心療内科などのクリニックを受診しても、結局医師からは「身体に異常はありません」とか「身体の病気ではありません」と言われることが多いです。

気持ちの問題だとか、学校で嫌なことがあったんだろうとか、「この薬で効果がないなら精神科のカウンセリングを受けてください」とか、まぁそういう投げやりな態度でで片付けられてしまいます。

そうなると子どもは不愉快、さらに機嫌を悪くして医者への信頼は失墜、もう病院そのものに行きたがらなくなります。

子どもは子どもなりに「自分の体がおかしいのではないか、身体がしんどいこの辛い症状は何が原因なのか」と不安に思っています。子どもなりに出来ることはちゃんとやろうと必死なのですが、やっぱり体力的にしんどい。どう頑張っても身体が上手く動かない。

そういった状態で、周囲の大人との距離感を掴みにくい思春期に、医師から「あなたは病気じゃない。ただの気持ちの問題」と面と向かって言われればそりゃ不愉快です。

お前はただの根性なしと言われているのと同じですからねぇ。

起立性調節障害の専門知識を持っているのは医師の中でも小児科医だけ

問診票と聴診器と筆記用具

起立性調節障害を専門にしているのは小児科で、精神科医や心療内科では起立性調節障害の専門知識は全く持っていません。

専門分野が違えば、医師であろうが看護師であろうが「起立性調節障害という病名すら聞いたことが無い」という人すらかなりの割合でいます。

言い方は悪いですが、医者であっても有能な人もいれば無能な人もいるし、同じ症状を診るのにも病院によって対応は千差万別、やる気のない病院や医師も実は世の中には腐るほどある、というのはあなたも薄々気付いていると思います。

こういった医療側の事情を考慮すると、子供に起立性調節障害の疑いが強い場合は、やはり専門の小児科医がいる医療機関でできちんと診断を受けるべきです。

〔参考〕 起立性調節障害の病院は何科?→中学生・高校生でも小児科へ

起立性調節障害の子供に抗うつ薬を服用すると病状が悪化することも

なぜうつ病と誤診されることをここまで恐れているかというと、抗うつ薬には起立性低血圧を増悪させる副作用があるからです。

起立性調節障害の子供はただでさえ朝は交感神経が働きにくく、特に午前中は副交感神経が優位になりすぎているのに、抗うつ薬を飲むと副交感神経の働きがさらに強くなってしまいます。

睡眠時間が長くなって生活リズムが崩れたり、自律神経のバランスをさらに崩したり、副作用のせいで奇行が出たり、やっぱり刺激というか副作用も強いんですよね。

酷いケースだと、そのまま精神科に入院することになり余計に症状を悪化させてしまい、身体症状どころかメンタル的にも支障が出てしまい、子供にも辛い思いをさせてしまったという事例を見たことがあります。

実際に起立性調節障害とうつ病を併発しているのならともかく、そうでない場合は注意しなければいけません。

起立性調節障害とうつ病を併発させないように注意!

薬と水

起立性調節障害とうつ病を併発していれば、うつ病を治療するために抗うつ薬も必要だと思います。しかし、併発していなければ服用する必要はありません。

起立性調節障害の症状が悪化すると不登校、高校での留年、中退などで精神的に落ち込んでしまい、将来にも絶望し、うつ病を併発することもあります。

うつ病を併発すると治療にも時間がかかり社会復帰も遅れてしまいますから、起立性調節障害のお子さんの保護者としては、子供を精神的に追い詰めないよう、最大限に注意を払いたいところです。

親の無理解による心無い叱責こそが起立性調節障害とうつ病を併発する最大要因

起立性調節障害→うつ病を併発する子供は大抵、親の無理解による叱責を受けています。親からも理解されず、居場所なく自分を否定するしかなくなるからです。

不登校になったり、高校を中退せざるを得なくなった時、親として絶対に子供に言ってはいけないような言葉で子供を責めてしまい、その結果、子どもの自尊心が低下し、自己否定に繋がり、自分の存在を否定するようになります。

保護者に認識していただきたいのは、起立性調節障害を悪化させる最大要因は、親の無理解による叱責、焦り、怒りであるということです。病気を進行させて子供をどんどん苦しませているのは、実は親自身なのです。

親子間での衝突が増えると、あっという間に病気が増悪していきます。保護者は病気に対する理解を深め、感情に任せて子供に心無い言葉を浴びせないよう、最大限に注意していただきたいと思います。

中等症以上の起立性調節障害ならなおさら、まずは子供の居場所を作り、安心して過ごせる環境や心理状態を取り戻すことを優先させましょう。

〔参考〕


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