起立性調節障害の薬とその種類と副作用について

起立性調節障害の治療方法は色々ありますが、この記事では投薬治療について取り上げます。

病院で処方される薬の種類だけでなく、親としては気になる副作用についても記述し、薬を使った治療法の基本方針や知っておきたい前提も整理していました。

これから病院で処方してもらう予定の人、すでに病院で薬を処方してもらったけど思うような効果が出ずに不安になってきている人は、是非参考にしてください。

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起立性調節障害の薬物治療の基本方針

起立性調節障害は病院で行われる規律試験の結果にもとづき、各々のサブタイプに合わせた薬剤を処方するのが一般的です。

また、起立性調節障害の治療は日常生活の習慣の改善などの非薬物療法がより重要です。

まずは水分、塩分の積極的な摂取、食生活の改善、日常動作の工夫、朝日を浴びる習慣など出来る範囲で実践し、その後に並行する形で症状の改善度合いや重さに合わせ薬を処方していきます。

起立性調節障害は薬さえ飲んで安静にしていれば完治するものではありません。必ず、薬を使わない治療法を積極的に取り入れ、実践しないと起立性調節障害は完治しないことを覚えておきましょう。

起立性調節障害でよく処方される薬の種類と副作用

上から落ちてくる薬剤

起立性調節障害の専門医である田中英高氏の「改訂 起立性調節障害の子どもの正しい理解と対応」によると、起立性調節障害の治療で使われる薬剤で代表的なのが以下の3種類です。

  • ミドドリン塩酸塩
  • メチル硫酸アメジニウム
  • プロプラノロール

以前はメシル酸ジヒドロエルゴタミンという薬剤も使用されていましたが、平成27年(2015年)に製造中止になりました。

エチレフリン塩酸塩も以前は使用されていたはずですが、「改訂 起立性調節障害の子どもの正しい理解と対応」には平成29年の改訂後は記載がなくなっていますので、現状、起立性調節障害で使われるのは上の3種が中心といって良いでしょう。

ミドドリン塩酸塩

起立性調節障害では第一選択肢である最もメジャーな薬剤です。自律神経の交感神経を刺激し、血圧を上げる効果がある薬です。

服薬量は体重に合わせて決まり、中学生では1日3錠、成人では1日4錠まで服薬可能です。服薬後、1時間程度で血圧が上昇し、数時間程度効果が続きます。

ただし、飲み始めすぐに効果が出ることは少なく、服薬開始後効果が出るまで1~2週間かかることがほとんどなので、飲み始めて数日で辞めないことが大事です。

ミドドリン塩酸塩は色んな種類の名前のものがあるらしいのですが、医療機関を通して処方されます。

水を使わずに口の中で溶ける錠剤のものもあるので、起立性調節障害の子供の場合、起床できなくてもベッドの中で口に含む飲み方が出来るという優れものです。

起立性調節障害の薬・ミドドリン塩酸塩の副作用

吐き気、胸のむかつき、腹痛、頭痛が1%未満、その他のものは0.1%未満と、副作用は特に帰するレベルのものはありません。

メチル硫酸アメジニウム

医療機関ではリズミックという名前で処方されます。自律神経の交感神経の働きを刺激し強めるための薬剤で、朝食前と昼食後に服用します。中学生の場合、1日2錠まで飲めます。

副作用は動悸、めまい、立ちくらみなど、起立時に頻脈を起こして症状を悪化させることが稀にあるようです。0.1%~5%と幅がありますが、これら以外にも頭痛、ほてり感、吐き気、嘔吐、腹痛などが確認されています。

プロプラノロール

今までの2種は自律神経の交感神経を刺激し、身体のスイッチをONにして覚醒させる効果のある薬剤でしたが、この薬は逆に心拍数を低下させる効果があります。

起立性調節障害の中の体位性頻脈症候群というサブタイプだけに使われる薬剤なので、あまり一般的ではないかもしれません。

体位性頻脈症候群は、起立した数分後に心拍数が著しく増加してしまうので、それを防ぐためにこの薬剤を服用します。

商品名はインデラルがあり、朝食前に服用しますが、気管支炎喘息の既往がある子どもには使用が禁止されており、副作用は5%未満で徐脈、うっ血性心不全などがあります。

起立性調節障害の薬は子供本人に管理させるのが望ましい

薬と水

起立性調節障害の改善は子供本人の自主性も関わってきます。本人が積極的に治療に参加する意志を持ち、当事者意識を持つことが大事だからです。

親としては他人行儀で呑気な姿を見ているとイライラしたりガミガミ言いたくなったりしますが、子供が中学生以上の年齢であれば、ここは本人の自主性を信じ、薬の管理、服用は本人に任せるのが望ましいとされています。

薬は飲み始めてから数日では効果が出ないことも多いので、それを事前に子供に伝え、薬の効果や自分の体の変化を自分自身で感じ、上手に付き合っていけるようになれば理想的です。

起立性調節障害は薬を飲むだけで完治することは稀である

最初に述べた通り、起立性調節障害は薬さえ飲んでいれば完治する病気ではありません。

思春期特有の悩み、病気による強い不安感、今まで出来ていたことが出来なくなったことによる自信の喪失など、精神的なストレスも起立性調節障害の原因の1つです。

起立性調節障害は即効性のある治療法はなく、生活習慣や食生活、体質の改善を図りながら、長い時間を掛けて徐々に治っていくのが一般的です。

そのため、今現在、病院で処方された薬を飲んでいても、思うような効果が出ずに不安になってきている場合は、「起立性調節障害の薬が効かない時の対処法」などで紹介している薬を使わない治療法を積極的に取り入れてください。

子供の体に負担をかけずに生活リズムを整えるための朝の起こし方や、栄養・食事療法、サプリメントやストレッチ、整体など、出来ることはたくさんあります。

最初から完璧にこなすことは出来ませんが、出来る範囲で少しずつ始めていくと、より相乗効果が出やすくなるというのが、経験者である私の意見です。


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