起立性調節障害の症状と診断:起立試験の結果で4分類

起立性調節障害には細かく分けると4つのタイプにわかれます。

一般的にそのいずれにおいても自律神経の異常が関わっていますが、その異常によってどう変化し、どのような症状が出るかに分かれます。

正確な診断は病院での検査をしないとわかりませんが、どのようなタイプがあって、どのような症状が出やすいのかだけでも病気の理解が進みますから、参考にしてみてください。

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起立性調節障害には4つのタイプがありそれぞれに原因と症状が違う

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起立性調節障害の細かい分類に関しては以下3冊の書籍の内容を参考にしました。

起立性調節障害は朝の起床が困難であることに加え、立ちくらみ、フラつき、頭痛、吐き気、冷や汗など様々な症状が見られます。

最終的に身体に出てくるのが同じような症状であっても、体内では色々な異常が起きていて、その背景が異なる場合があります。

一般的な起立性調節障害の原因と症状

ここで一般的に知られている起立性調節障害の原因と症状を振り返ってみます。

起立性調節障害は自律神経の異常により、緊張と覚醒の交感神経とリラックスとくつろぎの副交感神経が上手く働きません。

人間は寝ている状態や座っている状態から起立すると、交感神経が働き、血圧や心拍数を変化させて血流を前身に行き渡らせるような機能が働きます。

しかし、起立性調節障害の子供はこの働きが上手く作用しないため、脳に供給されるはずの血液が行き渡らず、酸素不足や栄養不足に陥り、立ちくらみなどの症状を引き起こします。

この起立したときの心拍数、血圧などの変化の仕方に寄ってタイプが分かれるという訳です。

〔参考記事〕→ 起立性調節障害は朝に眠気が強く夜寝れない原因

タイプ1:起立直後低血圧

最もメジャーで一般的に知られるタイプがコレです。

起立直後に血圧が大きく下がるか、もしくは血圧が下がってから正常に戻るまで非常に時間が掛かるのがこのタイプです。

先ほど説明した通り、本来供給されるはずだった脳への血流が確保されず、酸素不足が起こり、立ちくらみ、フラつきが起きます。

また、人間は起立すれば自律神経も覚醒モードに入るはずですが、リラックスとくつろぎモードのままなので体はしゃきっとせず、本人の意志に関わらず体がだるく重いままです。

タイプ2:蔓延性起立性低血圧

起立直後の血圧と心拍数は正常です。

しかし、起立後3分~10分程度で血圧が下がり、徐々に身体症状が出始めます。数としては非常に少ないのがこのタイプ。

つまり、起立直後は正常なのに、時間が経つに連れて血圧が下がってきて血流が悪くなり、その結果身体症状を引き起こしている、ということ。

先ほどの起立直後低血圧とは症状がでるまでの経緯が少し異なります。

タイプ3:体位性頻脈症候群

起立直後は血圧は正常です。しかしその後、著しい心拍数の増加が見られます。その結果、全身の倦怠感やふらつき、頭痛が起きます。

わかりやすく言うと、起立した直後は正常なのですが、しばらくするとやたら心臓がドクドク脈打って心拍数が無駄に上がってしまう、ということ。

必要以上に心拍数が上がってしまうのがこのタイプです。

タイプ4:神経性調節性失神

起立直後は血圧、心拍数ともに正常です。しかし時間が経過するに連れて血圧が急降下し、意識が朦朧として失神することもあります。稀に痙攣などが伴うことがあります。

このタイプは起立直後は正常でも、時間が経つに連れて突然大幅に低下するので、失神などの症状が起きるというもの。

なかなか怖い症状ですが、危険な症状のため注意が必要です。

重症度を図るのも大切

また、それぞれのタイプにおいてどの程度の症状があるか、という重症度を図るのも重要です。

自分の子供はこのタイプだったけど、症状は比較的軽い、重いで必要な治療、理解も異なります。

症状の重さは専門的な内容で、それぞれにどれぐらいの数値が見られるか、という数値基準が参考になりますが、ここでは割愛します。

これら4つのタイプを判別するのが小児科で行う起立試験

寝ている状態や座っている状態から起立した直後の状態、起立してしばらく経過した状態の変化を比較するのが起立試験です。

起立試験で参考にされるのが、それぞれの状態における心拍数と血圧の変化です。

また、御存知の通り起立性調節障害は朝と晩で大きく症状が異なります。

そのため、朝と夜とに同じ検査をしても全く別の結果が出ます。

これらを総合的に判断して起立性調節障害のタイプを診断し、それぞれに合った治療法を模索することになります。

同じ症状であっても子供の体内ではいろいろな変化と異常が起きている

起立性調節障害は怠けや根性の問題と片付けられがちです。

私もそうでしたが、どうにもこうにも体が上手くいうことを聞いてくれず、しんどいなぁという思いと闘いながら日常生活を送っています。

しかし、どうしてもしんどい時にぐずってしまうと、親は当然怠けだとして激しく怒ります。

「しんどいのに行けないのは、結局自分の気持ちが弱いからなんだ」と思うしかなくなります。

起立性調節障害をサボりと理解してもらえない

自分が学校にきちんと行けない理由は自分のせい。

他の子はきちんとやっているのに、自分ができないのは自分のせい。

こういう思考が子供の心のなかに棲み着いてしまうと、自分に対する自信をどんどん失っていきます。

親のあなたが子供の体を体感したら、きっとあなたも朝起きれませんよ

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本当は体内で異常が生じていてしんどいのに、皆と同じことがこなせないのは自分のせいと思うのは致し方ありません。

この子供なりの苦悩を少しでも、こういった科学的な検査で明らかにし、自分の子供が上手く起きれない理由を理解してほしいと思います。

自分の子供の体を他の子供が体感しても、おそらく結果は同じ。

親のあなたが子供の体を借りても、起きれませんよ。

なぜなら、そういう病気だからです。

その事実に少しでも早く気付いて欲しいというのが、経験者からの思いです。


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