起立性調節障害って食事で治療する方法はないのか?
この記事では、子供の起立性調節障害の症状を1日でも早く改善するために、薬を使わない治療方法として、食事や栄養面で改善できるポイントを紹介します。
起立性調節障害の食事療法:意識すべきは栄養、水分、塩分など様々
起立性調節障害の食事療法は、以下の5項目を意識すること。
- 朝昼晩、毎日決まった時間に食事する
- 塩分を多めに摂る
- 水分をたくさん摂る
- 血行促進、血の巡りをよくする食べ物をとる
- 滋養強壮、栄養のあるもの食事をする
有名なのは、塩分、水分を多めに摂ることです。
この2つを多くとることによって、血圧が低下するのを防ぎ、起立性調節障害の症状を改善する効果が確認されているからです。
では各項目、もう少し詳しく解説していきます。
腹時計も体内時計の1つ!起立性調節障害の食事は生活リズムを整えるのにも重要
腹時計という言葉がある通り、毎日決まった時間に食事を摂ることで身体が一定のリズムを覚え、体内時計も整ってきます。
起立性調節障害だと決まった時間に朝食はとれない子供のほうが圧倒的に多いと思いますが、朝食をとれなくても、朝の早い時間に薬を飲むとか、コップ一杯の水を飲むだけでも良いです。
身体を起こせてからも、水分だけとかヨーグルトだけとか、フレッシュなオレンジジュースだけでも、決まった時間に飲むと良いです。
一定のリズムで口からものを入れるリズムを整えておくと、身体もそのリズムに合わせるようになるので、子供の朝の体調を見ながら、出来る範囲で実践してください。
起立性調節障害は血圧を上げる!塩分をたくさん摂る
高血圧予防とは逆で、起立性調節障害は血圧が上げるための治療をします。
起立性調節障害は朝起きた時に自律神経が上手く働かず、血圧が低いままです。そのため血圧をできるだけ高めて、身体のスイッチをONにしなければいけません。
起立性調節障害の治療は昇圧剤という血圧を上げる薬を処方します。食生活も血圧を上げるために塩分を多めに摂るのが常識となっています。
塩分を摂ると体内に水分を保持するので血圧低下を予防する効果があるんです。過去実際に行われた実験でも、塩分を多めに取ると症状が改善したという結果が確認されています。
梅干しやお味噌汁、塩辛いものを食事に入れる
起立性調節障害になる子供はみな、なぜか塩辛いものを好みません。
お漬物や塩辛など、塩分が濃いものを避ける傾向にあるので、1日10~12gを目安にし、今の食生活から余分に3g程度(梅干し1個半~2個程度、カップラーメンの汁半分程度)を余分に摂ると良いです。
他にはイカの塩辛とか、毎食お味噌汁を飲むとか、食べ過ぎはよくありませんが、普段の食事よりやや多めぐらいを意識するといいかと思います。
もちろん、起立性調節障害が快方に向かえば、塩分も少なめに、普段と同じ程度の量に戻しすことを忘れずに!
起立性調節障害の人は水分を多めに摂ろう
次に、水分です。
起立性調節障害の子供は、塩分を避ける傾向にあると述べましたが、なぜか共通して水分摂取量も少ない。
水分摂取量が少ないと、充分な血圧が維持できずに低下してしまうので、起立性調節障害は一向に良くなりません。
大体、毎日少なくとも1.5㍑~2㍑の摂取が目安なので、大きめのペットボトルは最低でも毎日1本飲むぐらいが最低ラインと覚えておきましょう。
学校には水筒やペットボトルにお茶を入れて持っていき、水分は出来るだけこまめに摂るようにすること。
もともと水分摂取量が少ない子の場合、欲しくなくても飲むよう習慣づけないと、一向に飲みたがりませんので、水分は多めに取るように日頃からアドバイスしておきましょう。
起立性調節障害は血の巡りが悪い!血行促進効果のある食べ物を

By: jim212jim
私も中学生の時にそうだったのですが、起立性調節障害の子供は身体が硬く、肩がパンパンに張っていて、とにかく血の巡りが悪いです。
血の流れを良くするためには身体を柔らかくし、血液をサラサラにしないといけません。食事の面で言えば、血行を促進する効果がある食べ物を積極的に摂るようにしましょう。
具体的には、
うなぎ、アーモンド、モロヘイヤ、パプリカ、大豆製品、ブロッコリー、にんにく、生姜、玉ねぎ、にんじん、黒酢、りんご、オレンジ、もずくなどの海藻類、キウイ、サバ、アジなどの青魚など。
特に、にんにくは滋養強壮効果もありますし、低血圧の人には相性が良い食品だと思います。
起立性調節障害に限らず、滋養強壮効果、栄養のあるものをバランス良く
当たり前の話ですが、成長期の子どもにはバランスのよい食事が何よりも大事です。
特に炭水化物などの糖質は注意です。朝昼晩の食事は少ししか食べないのに、お菓子やスイーツなどの甘いものばかり食べれば、血糖値が乱高下して情緒不安定になりますし、健康上もよくありません。
糖質過多にならず、バランス良く適量を、野菜を多めに。
私も以前は偏った食生活でしたが、バランスの良い食事を整えていくと、精神的にも肉体的にも落ち着いていきたのを実感しています。
まとめ
起立性調節障害に関して日頃から情報収集をしている方にはあまり目新しい話はなかったかもしれませんが、基本に忠実に、コツコツ、当たり前のことを続けていくのが大切です。
全てを最初から完璧にやろうとすると親子共々挫折するので、出来る範囲で始め、続けることを重視するぐらいが丁度よいです。
まずは塩分と水分を多めにとって、出来る限り毎日決まった時間に食事を取り、余裕があればサプリメントやストレッチを始めると良いです。
食事や栄養以外の方法で、薬を使わずに起立性調節障害の治す方法も当サイトでたくさん紹介しているので、興味があればご覧になってください。