起立性調節障害は遺伝するのか?親兄弟との影響について

起立性調節障害に遺伝性はあるのか?

実はこの問について研究した正確な統計がありません。ネット上では様々な意見が好き勝手に書かれているのですが、「正確なことはまだわかっていない」というのが今のところの答えです。

ただ、母親が低血圧で貧血気味だとか、兄弟・姉妹で起立性調節障害になっているという人も確実にいるため、遺伝する可能性はあるのかもしれません。

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起立性調節障害の遺伝性について【8割】という数字の出処

遺伝子

起立性調節障害の遺伝性について、明確な研究結果はありません。

しかし、ネット上には「起立性調節障害の子供の家族の80%が起立性調節障害である」という記述をしているサイトがあります。

しかし最初に述べた通り、起立性調節障害の遺伝性について調べた統計や研究は今のところ無く、正確なことは何もわかっていません。

ではなぜ「起立性調節障害の子供の家族の80%が起立性調節障害である」と色んなサイトで記されているのでしょうか?

起立性調節障害のとある書籍の一文情報の出処…しかし根拠が記されていない

昭和大学江東豊洲病院小児科医准教授の田中大介氏が著した「やさしくわかる子どもの起立性調節障害」という本があるのですが、おそらく情報の出どころはこの本です。

その本の第2章「子供たちはなぜ、朝起きられないのか?」のP73にある一文を引用しましょう。

起立性調節障害の子供の家族の約8割が起立性調節障害だったといわれ、特に母親に同様の症状がある人が見受けられます。

この部分ですね。で。私はこれを読んでいて「?」と引っかかったんですよね。

「え、8割?8割ってめちゃくちゃ多くない?」と。

しかしその本には、その数字の根拠となるデータ、統計、調査の出典については記載されていなくて、8割という数字がどこから出てきたものなのかが一切分からないんです。

この本以外の起立性調節障害に関する専門書にも目を通していますが、実は起立性調節障害の遺伝性について触れられてるのは、この本以外になく、8割の数字を出しているのもこの本だけでした。

これをきっかけに8割という数字が出回ってしまったのだと思います。おそらく正確な根拠は分からなくても、専門家が書いていることなんでそのままブログやサイトに書いてしまっているんだと思います。

正確な統計が示されていない以上、起立性調節障害に遺伝性があるかどうかは判断できない

グラフと数値分析が入った統計資料

もしかしたら起立性調節障害には本当に遺伝性があり、本当に8割の確立で家族も起立性調節障害なのかもしれませんし、確かにその可能性は否定できません。

でも今のところはそれを裏付けるデータや統計がないんで、「遺伝性があるかどうかは不明」と判断するしかありません。それに、もし遺伝性があったとして、じゃあなんで他の専門家が遺伝について一切触れないんだってやっぱりなりますよね。

だから現時点では、起立性調節障害の遺伝性については可能性はあるけど、その割合も含めて全くの不明であり、8割という数字は信憑性が低いと考えるのが自然だよなぁと思う訳です。

起立性調節障害の子供の母親も起立性調節障害だった可能性

ただですね、正確なことは分からなくても、確かに遺伝性を疑いたくなる事例も確かにあるんです。

母親が思春期だった頃って起立性調節障害という病名すら認知されてませんでしたから、大人になり子供が起立性調節障害と診断され、病気のことを知って初めて「自分も同じ病気だったのかも」気づくというケースは、確かにあると思います。

それに母親が低血圧で朝起きるのがしんどい、貧血気味に該当する人も多いと思いますし、それが子供にも当てはまるって人は一定割合でいると思うんですよ。

先程の本の著者だって数多くの患者親子を診ている名医なので、確かに母親に同じような症状がある傾向が強い、というのはあるのかもしれないですね(家族内に8割っていう数字は置いておいて)

親が子供の起立性調節障害を理解出来ない事例も多いのは不自然

激しい口論

しかし、やっぱり家族内に起立性調節障害が8割いるっていうのも納得感がないんです。なぜなら、親が子供の起立性調節障害を理解できないで衝突するケースもあまりにも多いからです。

子供が起立性調節障害になると、怠けや甘え、仮病と勘違いしがちですよね。

父親や母親、家族が子供の辛い症状を理解できずに叱責してしまうことって多いですから、じゃあ8割も同じ症状を持ってる家族が側にいるのに、その家族が子供の辛い症状を一切理解できないで叱責するっていうのはどう考えても不自然じゃないかなぁと。

ちなみに、私の母親は低血圧ではなくむしろ高血圧気味ですし、家族にも低血圧はいませんし、起立性調節障害もいないです。だから遺伝性、特に8割という数字に関しては(個人的には)あんまり納得感がないんです。

兄弟や姉妹揃って起立性調節障害になることもあるけど

あと、兄弟や姉妹で起立性調節障害になることもありますね。こちらも正確な割合についての統計はないんですが、Yahoo!知恵袋とか、書籍の事例紹介でたまに目にします。

1人でさえ家庭内が混乱したり、兄弟への影響が心配だったのに、二人目の起立性調節障害がわかると絶望的な気分になりますよね。特に母親の負担が本当に大きくなって精神的に追い詰められてしまいます。

「おぉ…ブルータス、お前もか」みたいな(いや笑い事じゃないんですけど)

私は3人兄弟でしたが、起立性調節障害だったのは私だけでした。姉、兄の2人は特に起立性調節障害と同じような症状は見たことも聞いたこともありませんね。同年代の親戚も数人いましたが、起立性調節障害は誰もないです。

まとめ

やっぱり、「起立性調節障害の遺伝性があるかどうかは今のところ不明」です。しかし、あの田中大介先生の一文はどういう背景があったのかな。

誰か、起立性調節障害の遺伝についてのデータがあれば教えて欲しいですけど。

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