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日本一わかりやく解説!通信制高校の就学支援金の仕組み

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複雑で分かりにくいと言われる、通信制高校の就学支援金制度について、自称日本一わかりやすく解説しました。

就学支援金は高等学校の授業料の家計負担を減らすために国が補助金を出している制度で、公立、私立の通信制高校もその対象です。

私立の通信制高校は学費が割高ですが、収入に応じて支援金が出るので、ぜひこの制度を活用して、出来るだけ経済的な負担を軽くしながら、お子さんの高校卒業をアシストしてほしいと思います!

 

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就学支援金の基本的な仕組みと支給額

青い空に浮かぶ¥マーク

就学支援金は国公私立の全日制高校、定時制高校、通信制高校に入学、在学する生徒がいる世帯を対象に、国が学費の補助を行う制度です。

もともとは高等学校授業料無償化で始まった制度で、内容に変更を加え、現在では今の制度名に変更されました。就学支援金は通信制高校も対象で、公立、私立、両方で支援金が支給されます。

通信制高校での支給額はこちらの表の通りです。この金額が基準額で、後ほど説明する年収に応じてさらに1.5倍~2.5倍までの金額が支給されます。出典は文部科学省の「支給期間・支給限度額一覧※リンク先PDF」より。

通信制高校の就学支援金・支給基準額
公立1単位あたり336円
(月額520円)
私立1単位あたり4,812円
(月額9,900円)

授業料を1単位あたりではなく「授業料」として徴収している学校の場合は、カッコ内の月額金額が支給されます。大抵の通信制高校だと1単位×◯◯円という上記の形式の方が一般的だと思います。

私立の通信制高校に入学して支給される金額は、仮に1年間で25単位履修したとすると、支援金の合計が120,300円になります。卒業まで必要な74単位で換算すると、支援金の合計は356,088円

意外と多いでしょ。

 

残念ながら就学支援金が支給されないケース

しかし、全員がこの就学支援金を貰えるわけではないんですね。就学支援金が貰えないケースとして注意したいのが、この3例。

  • 保護者の合計年収が約910万円以上
  • 通信制高校で4年を超えて在籍している生徒
  • 年間30単位を超える分、通算で74単位を超える分の授業料

まず年収が高い家庭では支給対象外です。厳密に言うと、就学支援金は親権者の年収ではなく市区町村民税所得割額が304,200円未満という数字を使うのですが、まぁその304,200円未満=年収約910万円未満と考えてください。

あと、通信制高校では就学支援金が出るのは在籍4年目まで。5年目に突入すると支援金は支給されません。ちなみに、定時制も4年、全日制高校は3年までです。

さらに、通信制高校での支給対象となるのは年間で30単位までで、通算でも卒業に必要な74単位までです。つまり、単位を落とした分の授業料は全額自腹ということ。

さすがに厳しい!

 

就学支援金は世帯年収に応じて支給額が異なる

通帳と1万円札5枚

次に、就学支援金の支給額について解説します。

最初に説明した、公立は1単位あたり336円、私立は1単位あたり4,812円を基準額とし、保護者の所得状況に合わせてその基準額の1.5倍~2.5倍まで支給金額が増えていきます。

つまり、年収が低い家庭ほど支給金額が増え、収入が多い家庭ほど、支給金額が減るという仕組みです。

目安は、こちらの表を参考に。

世帯年収額支給額
250万円未満
生活保護世帯
2.5倍
250万~350万円2倍
350万円~590万円1.5倍
590万円~910万円1倍
(=基準額)
910万円以上支給なし

世帯年収額はあくまで目安。また、この年収額は生徒の親権者の収入額のことなので、仮に同居している祖父母に収入があったとしても、就学支援金の支給額に影響はありませんのでご安心を。

支給金額は最大2.5倍まで出ますが、学費以上の支給額は出ません。つまり、仮に支給額を2.5倍貰える権利があったとしても、在学している学校の学費が10万円までだとしたら、支給額も10万円までです。

もともと、学費を相殺(0にする)のが目的なので、就学支援金を貰って他のことに使うことは出来ないような仕組みになっています。

 

就学支援金の受け取り方

続いて、就学支援金の受け取り方について。

一般的に、就学支援金は生徒が学校を通じて請求し、国から学校に支払われます。学費を支払う時は、就学支援金が適用されてマイナスされた金額を学校に納入します。

つまり、就学支援金は生徒の家庭には一切入ってこず、学校と国がやりとりするものだということ。

ごく稀に、一度学費を全額納入した後に、遅れて学校から生徒の家庭に払い戻されることもあるようです。その場合は、初期費用として一度学費を用意しなければいけないので、注意しましょう。

 

全日制高校を中退して通信制高校に転入学する場合の就学支援金について

全日制高校で就学支援金を受けていたものの、事情があって中退し、通信制高校に転入、編入した場合でも同様の支援金を、同じ条件で受けることが出来ます。

就学支援金は全日制高校なら3年(36ヶ月)、定時制及び通信制高校は4年(48ヶ月)までが支給対象で、全日制高校から通信制高校に転校した場合の支給期間は以下の計算式で算出します。

48ヶ月ー全日制高校の在籍ヶ月×4/3

※端数は切り捨て

例えば、全日制高校に15ヶ月在籍したとすると、通信制高校では残り28ヶ月分が支給対象です。もし、これを超えて通信制高校に在籍する場合も継続して支給を受けることができます。

ただし、就学支援金ではなく「学び直しの支援制度」という別の制度で、高校を中退経験のある人を対象にした支援金制度です。ちなみに、支給内容、年収条件は就学支援金とほぼ同じです。

詳しくは文部科学省の「高等学校等就学支援金(新制度)Q&A」をご参照ください。

 

就学支援金とは別に学費減免措置がある都道府県

豚の貯金箱と小銭

就学支援金とは別に、各都道府県には独自の学費減免措置を設けているところがあります。2013年5月現在とやや古い情報ですが、以下の23府県で独自の制度が用意されています。

仮にこれらの制度を活用できた場合は、減免された学費に対して就学支援金が支払われます。

  • 秋田
  • 山形
  • 福島
  • 茨城
  • 群馬
  • 埼玉
  • 千葉
  • 神奈川
  • 新潟
  • 長野
  • 福井
  • 山梨
  • 岐阜
  • 三重
  • 滋賀
  • 京都
  • 大阪
  • 島根
  • 広島
  • 香川
  • 高知
  • 熊本
  • 大分

 

就学支援金が適用された後の学費は通信制高校ごとに異なる

就学支援金で支給される金額は事前にある程度把握できますが、最終的に支払う金額は通信制高校ごとに異なります。

例えば、1単位あたりの学費もとある学校では7,000円でも、別の通信制高校では10,000円だったり、施設設備費があったり、入学金もバラバラですから、学費の明確な金額を算出したい場合は、各学校毎に情報を集めていきましょう。

私が以前に各通信制高校から取り寄せた資料を見ていくと、それぞれの学校ごとにきちんと就学支援金のこと、それが適用された場合の最終的な学費が。このように記載されています。

ヒューマンキャンパス高等学校のパンフレット

第一高等学院の資料

ルネサンス高等学校の資料

また、各都道府県ごとに独自の減免措置が適用できる地域の通信制高校なら、その詳細も記載されていることがあります。やはり具体的な情報はこのような資料が最も参考になるし、内容も確実です。

これから色んな学校の情報を集めることかと思いますが、気になる通信制高校が見つかれば、積極的にパンフレットや資料を請求していきましょう!

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