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公立の通信制高校は卒業が難しくても、私立なら卒業率が高い

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通信制高校への入学を考えてるけど、卒業が難しいと言われる通信制高校で、本当にやっていけるのか、本当に卒業できるのか不安だ、という声はよく聞きます。

確かに通信制高校は全日制高校と比べて自主性がないと行き詰まることが多いですが、それでも冷静に対処すれば、誰でも乗り越えられる壁だと思っています。

この記事では、通信制高校での中退を防ぎ、きちんと3年間での卒業を目指すために出来る工夫、学校選びの秘訣をご紹介します。

不安や悩みは尽きませんが、そういう不安は皆同じです。実際に文部科学省の中退率の数値も見ながら、客観的に冷静に対処できる方法を一緒に考えていきましょう!

 

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通信制高校の卒業率は確かに低く、中退率も高い

グラフ

通信制高校の卒業が難しいのは、文部科学省の数値調査でも明らかです。平成26年度~28年度の3年間の学校基本調査をもとに中退率を出したところ、概算ではありますが、どの年度も概ね約20%です。

通信制高校全体で100人いたら20人が中退しますから、確かに全日制高校と比べても中退率は高い。しかし、公立と私立を分けてみると中退率は雲泥の差が出ます。

公立は平成26年度~28年度の3年間の平均中退率は約40%ですが、私立に限れば約14%。

その差、なんと3倍近い。卒業しやすい環境を望むのなら、私立の通信制高校に行くべきだ、ということがわかります。

全日制高校の中退率は2%以下がほとんどなんで、比較的卒業しやすい私立の通信制高校であれ、全日制高校と比べれば、確かに「通信制高校は卒業が難しい環境」と言えそうです。

ちなみに、公立の方が中退率が圧倒的に高く、私立の方が卒業しやすいというのは文部科学省の学校基本調査以外の調査でも明らかになっています。参考とした数値は以下の通り。

入学者退学者中退率
平成26年度63,565人12,947人20%
公立15,886人6,179人38.89%
私立47,679人6,768人14.19%
平成27年度63,836人12,954人20%
公立14,497人6,178人42.61%
私立49,339人6,776人13.73%
平成28年度65,611人13,092人19.95%
公立13,867人5,546人39.99%
私立51,744人7,546人14.58%
  • 数値はいずれも前年度間の数値を利用し、「退学者÷入学者」で算出
  • 文部科学省の学校基本調査より出典

 

通信制高校の卒業を難しくしている3つの理由

では、なぜ通信制高校での卒業が難しいのか?散々言われていることですが、主な理由はこの3つです。

  • 計画的&自主的に勉強できる人が少ない
  • 友達や先生との関係が希薄で強制力がない
  • 基礎学力が整っていない

通信制高校での勉強は自宅学習が中心。通信制高校に入ったのに続かない典型的な人の日常を覗いてみましょう。

 

通信制高校が続かない人の典型的な日常

自分の部屋、おやつ、ふとん、マンガ、スマホ!誘惑が一杯あるなかでテキストを開き、ネットで授業を見て、さぁレポートをやろう!と思っても、集中力は続かない。

そもそも勉強の基礎が整ってないから、教科書みても解説見てもチンプンカンプン。中学レベルや人によっては小学校レベルから怪しい人もいるし、そうなるといきなり高校レベルの勉強を自主学習で、というのはハードルが高くなります。

毎週、ドサッと提出しないといけないレポートが届いて、どんどん溜まっていき、「そろそろやらないと」と思いながらアルバイトなんかで疲れたり、ついYoutubeなんかに気を取られ、「明日でいいや」と先延ばし。

通信制高校の勉強はダイエットや禁煙とよく似ていて、理論上は誰でも簡単に出来るはずなんです。でも、継続して習慣化するのが難しい。

内容は簡単、誰でも出来るはずだけど、一定数、続けられない人が出てきてしまう。

通信制高校は人間関係も希薄になりがちだから、友達や先生から「学校にキチンと来なよ」と言葉で行ってくれる人は少ないし、もし言われても、強制力がない。

レポートはこなせず、締め切り期限に間に合わず、結局単位を落として、さぁ来年、さぁ来年とダラダラ続けて、4年目、5年目に突入。学費も毎年払ってるけど「もう頑張る意味ないわ」と諦めて中退してしまう。

これが、通信制高校で卒業するのが難しいと言われる理由、つい怠けてしまう人の日常です。

 

通信制高校を卒業するために必要なこと

卒業証書と桜

でも、皆が皆、通信制高校を中退している訳ではありません。私立だって95%以上の生徒が卒業している学校も珍しくないのだし、結局はその人次第。

そもそも通信制高校は上で書いたように「誰にも強制されない自由な環境で勉強して卒業するのが難しい」のであって、卒業までのハードル自体は全日制高校よりずっと低いんです。

勉強の内容も簡単だし、出席日数も関係ないし、決まったことを最低限こなしていけば卒業できる。

だから、本当に通信制高校で卒業できるか不安、という人はその不安を最大限に活かし、自分が怠けにくい環境を作ってしまえば良いのです。

では怠けにくい環境っていうと、例えば!

  • 私立に行くべし
  • 自分に合うコース選択と友人との関わりを持とう
  • 通信制高校卒業後の目標を持とう

この3つが王道です。

 

通信制高校には私立に行くべし

通信制高校での学校生活の風景と様子

学費面では公立が圧倒的に安いのですが、卒業しやすい環境というと私立が圧倒的に優位です。

やっぱり公立より面倒見も良いし、生徒1人に担任がついたり、高校生の同年代の人も多いから公立よりも友達も出来やすいし。

公立は必要最低限の環境しかないので、前述の通り、実際の中退率も圧倒的に私立より高い。施設、環境面では私立の方が絶対に良いので、卒業にこだわるなら、個人的には私立一択だと思います。

私立は学費が…と懸念する方も多いですが、私立でも学費が安い通信制高校はたくさんあります。

NHK学園高等学校のような、私立でも公共性の高い通信制高校だってあるし、世帯の収入に応じて学費が安くなる就学支援金も出ますから、思った以上に学費のハードルは下がります。

〔参考〕 財布に優しい!学費が安い通信制高校はココ

 

自分に合うコース選択と友人との関わりを持とう

第一高等学院高等学校の標準コースの紹介ページのスクリーンショット

進学校出身だったり、勉強の習慣、基礎がしっかり身についている人はともかく、そうでない人は週に2日、1日など定期的に登校するコースが良いと思われます。

先生をはじめ、同級生との触れ合いがある方がやはり前向きに頑張れますし、人との交流を避ける人ほど脱落しやすいです。

定期的に登校していれば、学校からも目をかけてくれるし、授業の中でレポート提出が出来たり、やはり私立ならではの面倒見の良さを感じれるはずです。

通信制高校は友達ができにくい環境ですが、スクーリングの時に他の人に話しかけてみたり、先生との触れ合いを持ったり、あるいは週に1日、2日の登校コースだと友達関係も良い方向に進みやすいですしね。

 

通信制高校卒業後の目標を持とう

あと、卒業後の目標があったほうが通信制高校での勉強にも身が入ります。卒業した後に大学に行く、専門学校に行く、公務員試験を受ける…などなど、卒業後のビジョンを持てると、卒業もしやすい。

通信制高校で卒業出来なかったら次の進路に響く訳ですから、普段の勉強にも身が入るし、「こんな勉強やって何の意味があるんだ」という気持ちにもなりくい。

怠けてしまえば、全て自分に跳ね返ってくるので、目標を持てれば何事にも意欲的に取り組めるものです。

 

自分の将来を作るのも切り開くのも、全て自分

卒業率の高いことを売りにしている通信制高校もあるので、そういう学校に絞って入学を検討するのもアリです。

もちろん、「卒業率だけ」で選ぶんじゃなくて、それを重視しながらも、総合的に見て自分が気に入る学校の方が続きやすいので、その点だけ注意しましょう。

不安を煽るような内容ばかり書いてしまいましたが、何も宇宙飛行士になれとかハリウッドスターになれって言っている訳じゃないんで、ただ単に普通に勉強して、通信制高校を卒業するだけです。

中退率がどうのこうのと言いつつ、私立だったら大半の生徒が3年で卒業しているんで、あなたに出来ないはずがないです。

普通に勉強を続ければ誰でも乗り越えられる壁ですから、あまり不安がる必要もないです。

自分の望む現実を作るのも、未来を切り開くのも、自分次第です。本当に通信制高校での卒業を目指すのなら、あとは行動あるのみですよ。

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