通信制高校では、各単位ごとに決められたレポート枚数をこなし、学期末の単位認定試験に合格すると、晴れて単位取得となります。
日々の勉強はレポートを計画的にこなし、期限までにレポートを提出し続けなければいけません。
そのレポートの内容ってどの程度難しいのか、量はどれぐらいなのか?自分(子供)でもこなせそうか?を入学前に心配される方が多いので、通信制高校のレポートについて詳しく解説します。
通信制高校のレポートとは難しいものじゃない
そもそも通信制高校でのレポートの役割は、自主学習がどの程度進んでいるか、どの程度理解できているかを把握するためにあります。
レポートの内容は各科目の、各章での基礎的な内容を元にした穴埋め問題や演習問題。
内容は決して難しくなく、普通に勉強していれば簡単なものです。「普通」というと誤解を生みやすいのですが、教科書を読めば答えがすぐに見つかるか、あるいは問題の解き方がすぐに分かる内容、といえば理解しやすいでしょうか。
テキストや授業を一切見ず、レポートだけを都合よく提出しようとすると難しく感じますが、きちんと映像授業なりテキストを読んで勉強していれば解けるレベルの問題です。
だから、サボろうとする人ほど難しく感じるでしょうね。
レポートは提出すれば何でも良い訳ではありません。そのレポートの内容が合格基準に達していないと再提出です。
また、レポートは各教科ごとにどれだけの量を、いつまでに提出するかが事前に決まっていますので、滞りなくこなしていく必要があります。
提出期限に間に合わない、締め切りオーバーを繰り返す、あるいは提出したレポートの内容が明らかに合格基準に達していなければ、単位は取得できません。
当然ですね。
レポート提出後について
提出したレポートは学校側に一度添削してもらい、今後の学習計画を一緒に考えたり、進捗具合を確認するためにも使います。
その後で、単位ごとに設定されたスクーリングに出席し、最後に学期末の試験に臨みます。
この試験に合格すれば晴れて単位取得となりますが、その試験の内容も日々こなしてきたレポートの内容に即したもの。
これらを自分で管理して計画を立て、地道に一つずつレポートをこなしていく必要があります。
通信制高校のレポートの内容は難しいと聞くけど…
レポートの内容について難しいという声を良く聞く人もいるかもしれません。
レポートの内容は、先ほど述べたとおり穴埋め問題や基本的な演習問題で構成されるような、小テストのようなものです。
具体的な内容や、雰囲気をつかみたい方は、Googleの画像検索で「通信制高校 レポート」と検索してみると、いろいろ出てきます。
通信制高校のレポート課題の難しいところは、分からないところが出てきたときに聞く人がいないということ。そのような時はスクーリングを活用しましょう。
先生に質問できる機会はこのスクーリングの時か、あるいは最近は担任制のところもあるんで、メールやスカイプなどのチャットで聞くこともできます。
最寄りにキャンパスがある学校だと、いつでもそこに行って質問出来たりもします。
大抵は教科書やテキストに書いてあることだと思いますが、数学などの理数系の科目では他人の解説がないと分からない部分も多いと思うので、質問の機会を積極的に活用すること。
早め早めにこなしていかないと、レポート課題が溜まってしまい、結果卒業が遅れてしまいますからね。
通信制高校卒業に必要な年間のレポート提出量
その年にどれだけ単位を取得するかによって変わりますが、大体は年間50~60本程度のレポートを提出します。12か月で単純計算すると、年間60本だった場合一カ月当たり5本のレポート課題があります。
学校によっては夏休みや正月休みもあるので、1年で25単位履修したとすると、平均すれば1ヶ月に5~8本が目安。
通信制高校でのレポート枚数、量は各科目ごとで異なります。
詳細は「通信制高校のスクーリング:単位別に必要な登校日数とレポート枚数」の記事で書いていますが、1単位当たり3通のレポートが一般的(体育などの実技科目を除く)。
4単位の国語総合では12通、3単位の世界史Bでは9通、3単位の数学Ⅰでは9通とかね。卒業までには74単位必要なので、合計200通以上を3年間に分けて提出しないといけません。
最近の通信制高校ではインターネット授業でレポート提出も
昨今の通信制高校では、インターネットで映像を配信する授業を行っていたり、DVDで授業を受けたり、レポートも郵送ではなくインターネットを介して提出できます。
ネットを使える通信制高校は、映像授業も配信しています。
自分の好きな時に自分の好きな科目の映像授業を受けることが出来るし、教科書を読むだけの地味な勉強ではなくなるので、理解もしやすいかと思います。
私立の通信制高校ではipadを無償配布して勉強に役立てているところもありますね。
3年間で卒業できない落第者が多いのはレポート課題が滞るタイプ
通信制高校を3年で卒業するのが難しいと言われるのは、このようなレポート課題を計画的に、かつ自主的に出来る人が少ないからです。
サポート校はこのようなレポート課題を滞りなく行えるように授業計画を組んでくれますが、やはり自分ひとりでできるに越したことはないでしょう。
通信制高校は全日制高校に比べて負担が少ない分、他の所で負担がかかります。
「普通」に勉強していれば誰でも乗り越えられる内容ですから、構えすぎる必要もないかなと思いますが、どうしても心配であれば、面倒見の良い私立の通信制高校に行くのが確実です。
私立なら生徒一人ひとりに担任がつく学校が多いですし、全国にキャンパスがある通信制高校なら、通学して質問したり、日々どれだけレポートをこなせているかも学校が把握して、サポートしてくれるからです。