不登校で学校に行かなくなると、当然通知表の評価という点で非常に難しい問題が起きます。
問題の本質は子供がどう不安と向き合い、立ち直るかという所にあるのですが、親はそれよりも通知表や進路のことが気になってしまいます。
前提としては、まず子供の心を癒し、立ち直らせることが最優先。
それを最大限考慮しながら、通知表の事もしっかり考慮しておきましょう、というのが当記事の趣旨です。
不登校中学生の通知表の所見と評定はどうなる?テストだけでも受けるか、受けないか
高校受験や進路のことを考えると受けた方が少しでもいいのは確かです。
ただ、テストを受けることで子供の立ち直りを遅らせる要因になるのであれば避けるべき。
そして、最終的にテストを受けるかどうかを決めるのは親ではなく子供本人です。
テストを受けなかった場合の通知表の評定や所見
テストを受けていなければ、評価する対象がありません。授業も受けていないし、プリント類、提出物もないのでおそらく最低評価の1になるでしょう。
もしくは、学校によっては「評定不能」とか「評価できない」などの印があったり、所見でその旨がかかれる可能性があります。
年間通して欠席の場合はオール1の場合もあるし、斜線が引かれる場合もあります。
この辺りは学校の判断によって具体的な内容は異なると思います。
子供にしてみれば、自分が評価対象でないという現実を目の当たりして、何とも惨めな、情けない気持ちになります。
駄目な自分、情けない自分を通告されて落ち込んでしまう場合もあります。
その時は、親は一緒に悲観せず、「オール1なんて珍しい!めったに見れないから、記念に置いてこう(笑)」ぐらいでOK。
ちなみに、上の一言は私が不登校中の通知表を貰う前に私の親が言ったことです。
実際はテストを何個か受けていたのでオール1にはならなかったのですが、これぐらい大きく構えておく方が気が楽です。
年度の途中から不登校になりテストを受けていない場合
2学期や3学期から不登校になった場合、オール1になる可能性は低いと思います。
それまでの成績、出席日数、テストの点数、提出物などの評価対象がありますから、思っていたよりずっといい成績だったケースもあります。
学期丸々欠席でも、3学期の通知表は年間通してのものだったりするので、同じように成績が保たれる場合があるので、心配はしすぎないでもいいはず。
テストを受けたのが原因で落ち込んでしまうことは結構多い
例え学校に行っていなくても、最初の内は期間が長引いていないので成績が急降下することはありません。
テストを受けても案外やれるという感触で、自分は学校に行っていないという引け目を感じていても、他の人には負けていないという自負心を保つことが出来ます。
しかし、不登校の期間が長引いて勉強から遠ざかる期間が長くなると、そうはいきません。
どう考えたって、全く勉強していない分野、範囲のテストを受けて優れた点数を取れる天才はこの世の中にはいないんです。
でも子供はその当たり前のことが理屈では分かっていても、本当の意味で受け入れるほど心の余裕がありません。
自分のプライドを保っている唯一の支えが勉強だったのに、いざテストを受けに行っても全く出来ない。
焦って焦って、結果、低い点数を取ってしまう。自分の現状に悲観し、絶望を感じてしまう子供がいます。
テストを受けるかどうかを決める時に親が考慮したいこと
テストを受けるのは当たり前ではなく、受けないという選択肢も子供には与えましょう。
そして、子供自身が受けるか受けないかを決めること。
もし受けると言い出しても、余計な期待はかけない事。
子供がテストの点数をきっかけに余計にふさぎ込んでしまうことは、珍しくない事。
これらのことを考慮して、学校のテストや通知表のことを考慮しておきたいところです。