不登校の卒業式:行きたくないと主張する子供と親の対応

学校側も、親も卒業式には出来ることなら出て欲しいなァというのが本音ではないかと思います。いくら不登校でも、学校をしっかり卒業したという節目やけじめになりますからね。

不登校の子供の卒業式をどうしようか、というのは今までにたくさんの事例がありますから、何も珍しいことではありません。

今までにあった事例や、小学校、中学校で取られてきた不登校の卒業式の形、卒業式のそもそもの意味合いなどを紹介します。

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小学校、中学校で不登校の卒業式:子供が行きたくないと言い出した時は?

個人的には行きたくない場所に無理やり行く意味はないと思いますし、本人が望まないのであればそれでいいかな、と思っています。

一応、卒業式の意味とか、学校側が来てほしいという向こうの気持ちなんかを整理して伝えてあげてもいいと思いますが、最終的には本人の希望に即してあげればいいと思います。

子供によっては、学校という空間そのものが自分を追い込める元凶だったりしますし、嫌な時間を過ごしてきた場所でしかないこともありますから。

不登校かどうかに関わらず、そもそも卒業式ってどういう意味がある?

話が少し脱線しますが、そもそも日本の学校制度に組み込まれている卒業式の意味合いとは、いったい何でしょうか。

中学校や小学校の卒業式は、けじめとか、区切りとかのイメージが強いでしょうか。

民族学というちょっと小難しい観点から見ると、卒業式は一つの成長段階から次の段階へと移る節目・区切りの役割があって、(日本人手しての)通過儀礼とか儀式のような雰囲気を持っています。

卒業式は現代生活にある数少ない通過儀礼の一つ

現代の日本には江戸時代のように元服もありませんし、儀式と言えるのはせいぜい成人式ぐらいのものです。

現代ではこういった、人生の区切り区切りの節目になる儀式は、成人式とか七五三以外だと冠婚葬祭ぐらいでしょうか(地方によっても変わると思いますけど)

卒業式で君が代を歌ったり(君が代斉唱に関しては起立の有無など別の諸問題もありますが…)するのは、日本国民が同じ年齢で同じタイミングで共通の儀式を行い共通の経験をすることによって、自分が日本国民であるという横並びの国民意識を芽生えさせる意味合いなんかもあると思います。

卒業していく本人にとっては、青少年期のとある段階の区切りを示す儀式(卒業式)を行うことによって、自分自身の成長と環境の変化を自覚します。

学校側も面倒を見てきた子供を最後まで責任を持って送り出すという自覚、親も子供の成長の実感といったところがあるかなぁと。

卒業式と一口に言っても、冷静に考えてみるとなかなか深い意味がありますね。

結局一番大切なのは、不登校の子供にとっての意味

ただ、これらの意味合いはあくまで「世間一般の見方」であって、一番大切なのは子供本人にとって卒業式にどんな意味があるか、です。

どんな状況で年度末の卒業式を迎えているかは人それぞれで違うでしょうし、状況が違えば卒業式の意味合いも異なります。

例えば、中学1年や2年で不登校になり、一時期は苦しんでいたもののなんとか学校復帰を果たし、最後に迎える卒業式であればポジティブな印象でしょう。

逆に、中学3年間ずっと不登校だった子供にとっては、孤独を強めるだけだったり、あるいは節目やくぎりを重視できる子もいるでしょう。

あるいは、中学3年間の最後の方で不登校になって、納得のいく進路を選べず、その現実を受け入れ切れていない子供にとっては、周囲の目が気になりより一層孤独感を強めるだけかもしれません。

子供を取り巻く状況と、それまでに至る経緯など総合的に判断して、子供にとって卒業式に出るべきかどうか、出れそうかどうか、本人の意向はどうかを冷静に見極めて最終的に決めるのが理想でしょう。

具体的に不登校の卒業式にはどんな形があるか?

不登校の子供にとっての卒業式の形は様々あります。親の希望は他の生徒と一緒に出て欲しいというのがあるかもしれませんが、何もそれにこだわる必要はありません。

私が今まで聞いたことのある卒業式の形だと、こんなものがありました。

  • 他の生徒と一緒に出席する
  • 観覧席で見学
  • 校長室で一人卒業式を行う
  • 家庭訪問で卒業証書を渡す
  • 保護者に卒業証書を渡す

不登校生徒の為に校長室で卒業式

校長室での卒業式や、家庭訪問での卒業証書授与などは、日を改めて行ったり、卒業式当日に時間をずらして行うこともあります。

私の不登校体験では、中学卒業時には教室復帰していたので普通に卒業式に出席しました。中学のほとんどを不登校で過ごしていた女子生徒も卒業式だけは来ていましたし、欠席して別の対応を取っていた生徒もいます。

他の生徒と一緒に出席する場合は、個別に時間を取って卒業式の練習をしたり、当日簡単な練習をしたり、対応も色々です。

基本的に、他の生徒と一緒に出れるなら出て、無理なら個別対応。学校に来れるなら校長室で、無理なら家庭訪問で、という順序で対応を取ることが多いかなぁと思います。

卒業式は学校側と親との節目でもあり、信頼関係の最終形でもある

基本的に、卒業式は学校側と当事者の最後の関わりになります。そのため、卒業式の対応はそれまでの信頼関係が如実に現れることが多いのが特徴です。

学校側とうまく行っていない場合、卒業証書を撮りに来るように親に言われ、袋に入った書類などを不愛想にバサッと渡されてそれで終わり、なども聞いたことがあります。

逆に、校長室で一人行う卒業式の為に予行演習を何度か行い、先生方が集まって歌を歌ってくれてお祝いムードで送り出してくれるなど、学校の対応は様々です。

学校側が強引で話を聞いてくれない場合は思い切って子供側に立つ対応も必要でしょうし、何を重視するかによって卒業式をどうすべきか、の答えは変わります。

子供が卒業式に行きたくない、卒業証書なんていらないと言い出したら

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子供の意向を尊重したいけど、卒業証書なんていらないと言い張る子供に困惑することもよくあります。

大抵、親の考えだと「けじめはしっかりして欲しい、後悔するんじゃないか」と心配しますが、子供には子供の考えがありますし、実際に出なくて後悔したという話はほとんど聞きません。

無理やり出席させて余計に不再議込まれては元も子もないので、子供の意思がどうなのかは確認しておきましょう。

学校側との間にたって調整するのは親として苦しいですが、やはり最後は子供の意思を尊重するのが一番後腐れがないかな、と個人的に思います。


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