不登校をきっかけに社会との交わりを断ち、そのまま引きこもりになるケースがあります。
恐ろしいことを言いましたが、要は子供が成人して自立していく過程の中で若いうちからきちんと原因や対策を理解しておくといいですよ、という話です。
今子供が不登校だからと言って、不登校の将来を不安視しすぎる必要はありません。
また、その鍵になるのが反抗期と友人との関係です。
不登校から引きこもりになる本当の原因とは…?
反抗期は親にとっては激しく消耗したり疲弊する厄介なもの。
反抗期が激しいと家出したり、本当に親のいう事を何も聞いてくれず、他人に迷惑をかけてほとほと困り果てるという話はよく聞きますね。
もちろん、他人に迷惑をかける行為や法を犯す行為は許されざるものです。
しかし、反抗期はその後の自立心を芽生えさせる為には意外と重要という見方もできます。また、他人と接することをどれだけ許容できるかも大変重要です。
※自分の子供はもう既に反抗期が過ぎてしまったとか、反抗期なくここまで来ているという人もいるでしょう。
そういう場合は、今からでも変えられる範囲で変えてみたり、本人にそれとなく薦めてみてもいいと思います。
反抗期は一種の自己主張
反抗期はいちいち親にたてついたり、背いたり、悪さしたりとネガティブな印象の方が強いもの。
ただ、反抗期は子供なりに親の考えではない自分の考えを主張し始めたからこそ起こり得るものです。
つまり、親の管理下から逃れたいという自分の意思が芽生えなければ反抗期は起きません。
この自己主張は「自分はこうしたい、自分はこう思う、自分はこれを希望している」という事が言えるようになってきた証拠です。
子供が将来自立し、自分の力で未来を切り開いていくのはどんな人間にも求められることです。
その下地を整えようとする時期にさしかかっているので、反抗期は見方によっては案外重要なもの、とも言えます。
その自分の主張が「学校に行かない」となると困ったものですが、これも一種の自己主張ですよね。
学校に行くべきかどうかの是非はともかく、中学校3年間不登校でも将来はニートか引きこもりに必ずなる訳でもありませんよ。
反抗期なく良い子で育ってきはずが気付いたら不登校や引きこもりに
まず前提として、「反抗期のなかった人は全員が不登校や引きこもりになる」と言いたいわけではありません。
ここで言いたいのは、不登校をきっかけに大人の引きこもりの状態にある人の過去を探って言ったら、意外とこういう例が多かったですよ、というものです。
手のかからない、反抗期もなく親のいう事を素直に聞く良い子が引きこもりになってしまった、という話が色々なところで紹介されていました。
親のいう事を聞いて自分の考えを押し殺すことに慣れてしまう
親があれこれ意見してきて、進路を決める時も親の意見が通ってしまう。
自分がどうしたいか、よりも親のいう事に従う方が楽になってしまっては、(賛否あるでしょうが)子供にとって自分で選択した人生にはなりません。
親には親の意見があるように、子供には子供の意見、価値観がありますし、子供には子供の人生があります。
親と子供のそれは同一ではありませんし、子供は親の所有物でもありません。
親の理想の人生を子供に押し付けても、それが子供にとって理想の幸せとは限らないからです。
親がどう言っているかに関わらず、自分がどうしたいかという主張を殺すようになると、人生に価値は見出しにくくなります。
高校生や大学生、その先になってから不登校や引きこもりを避けるには、やはりある程度の自立心は欠かせません。
親のいう事ばかり聞いてきたのに、ある日突然学校に行かなくなって以来ずっと引きこもりというケースもよく聞きます。
親は親なりの見識と立場でアドバイスや判断材料は提供しても、結局最後は自分で決めさせるぐらいの方がいいかなと私は感じています。(あくまで個人的な意見ですが…)
不登校ではないが友達がいない
親がどこまで干渉すべきかは議論の余地がありますが、高校生や大学生で学校と家の間を直行直帰というのも少し心配です。
自宅で一人だけで遊べる趣味ばかりに没頭していると、他者との関わり合いに苦手意識が増して、社会にうまくなじめずに引きこもり・ニートという事例は多いです。
子供がある程度の年齢になっているのに、親が子供の交友関係に口を出すのも少し難しいのも確か。
本人がそれでいい、と言われれば周囲はそれ以上何も言えなくなりますし、親がどう対応すべきかは難しいテーマです。
好きな事や得意な事などを尊重して、そういう趣味を共有できる友人と知り合える場所に顔を出すようにそれとなく促すのが現実的です。
子供が前向きに誰かかと関わりあえる環境に自分から出ていけるようになれると安心ですけどね。
理想の人間像は一つではないが、自立とコミュニケーションは重要
ここまで色々と偉そうなことを書いてきましたが、当然ながら私とは全く違う意見をお持ちの方もいると思います。
ただ大方の人が納得できるのは、大人の引きこもりやニートを回避するためには「(精神的・経済的)自立と他者とのコミュニケーション」は極めて重要だという意見ではないでしょうか。
他者との関わり合いが全く持って駄目とか、他人と接するのが苦手な人も多いでしょうし、実は私も人付き合いはとてもとても(とっても!)苦手です。
それは決して悪いことではありませんが、苦手なら苦手なりのやり方と生き方があります。
苦手だからと言って人付き合いを100%避けてしまうという極端な考えに陥らないことが大切です。
また、自分の考えがなく他人に流されやすかったり、自分の主張が一切できない人は人生に価値を見出しにくくなります。
自己否定や自分を卑下しやすくなるので、殻に閉じこもりやすくなります。
まとめ
教育方針は各家庭で違うし、色々な意見があると思います。
ただ、不登校をきっかけに二十歳を超えてからのニートや引きこもりを避けるという側面から考えれば、他者とのコミュニケーションと自立心は重要、ということは参考にしたい意見ですね。