意外?起立性調節障害で定時制高校に進学する人って実は極小

起立性調節障害の子供にとって、定時制高校ってどうなのか?

その質問の答えは、「起立性調節障害で不安を抱えている生徒の高校選びでは、定時制高校よりも通信制高校の方を優先しましょう」です。

起立性調節障害の中学生の進路先の統計をみていくと、意外にも定時制高校に進学する人ってほぼいません。実は起立性調節障害の生徒の進学先ほとんどは全日制高校か通信制高校であり、進学後の定着率、出席率では通信制高校がダントツで高いです。

起立性調節障害なら昼間や夕方から通える定時制高校も悪くないかなって考えるご両親も多いですが、実際は逆。ではなぜ、過去に起立性調節障害の人たちが定時制高校を避けてきたのか、なぜ通信制高校の方をあえて選んできなのかを詳しく書いていきます。

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起立性調節障害の進路先として…定時制高校ってどんな高校?

夜間の教室と黒板

まずは定時制高校の仕組みについておさらい。その仕組みを踏まえて、起立性調節障害との相性を見ていきましょう。

定時制高校というと以前は夕方~夜間に授業を受け、昼間は仕事をしている人が通う学校でしたが、現在は定時制高校でも昼間にも授業を受けることが出来ます。以前は卒業までに4年必要でしたが、現在は3年で卒業できます。

定時制高校の授業時間は午前、昼間、夜間の3つの時間帯で行われていて、どの時間帯に授業があるかは高校によって違い、生徒自身がそれを選択できます。当然、起立性調節障害の生徒は昼間~夜間がベターですね。

どの時間帯に授業を行っているかは定時制高校によって色々

授業を行う時間帯ですが、

  • 午後と夜間に行う昼夜2部制の高校
  • 夜間のみの高校
  • 午前、午後、夜間の全てで行う3部制の高校
  • 午後にのみ行う昼間制の高校

があり、それぞれの時間帯で毎日50分×4時間の授業を受けるのが基本的な時間割。

1日に受ける授業時間が少ないので、3年で卒業したい人は別の時間帯(例えば昼間にプラスして夜間など)での授業も一部混ぜ合わせて単位を取得していきます。

ちなみに、夜間のみの定時制高校は未だに4年制の所も多いので注意!

昼間にのみ授業を行う定時制高校は単位制の所が多い

定時制高校の多くは全日制高校と同じ学年制ですが、通信制高校と同じ単位制を敷いている高校もあります。数はめちゃくちゃ少ない(すべての都道府県にはなく、東京で2校、大阪でも1校しかない)のですが、昼間にのみ授業を行っている定時制高校は、単位制を採用する高校が多いですね。

学年制とは、1年~3年の学年で管理され、上の学年に行くには予め決められたその学年で取得すべき単位数、全てを取得しないと進級できません。もし1つでも落とせば、その学年は1からすべてやり直し(留年)です。

単位制は決められた時間割がなく、3年間で74単位の取得を目指して自分が取りたい授業を選んで単位を取得していくスタイルです。予備校や大学のように、クラスではなく個人で履修計画を立てます。そのため、学年による区切りも進級(留年)もありません。

起立性調節障害にとってみれば出席が重視されて留年リスクがある学年制よりも、通信制高校のような単位制の方が相性は良いですし、その点でも起立性調節障害の生徒の多くは単位制を敷いている通信制高校を選んでいるのだと思います。

定時制高校と全日制高校の違い&起立性調節障害にとってのメリット

通学する人と時計

起立性調節障害の生徒にとって定時制高校のメリットは「通学時間帯を選べる」という点に尽きます。定時制高校なら苦手で症状の強い朝を避けて、午後から、あるいは夕方から授業を受けることが出来るからです。

起立性調節障害にとって最もハードルが高い「朝の通学」を避けられるのですから、定時制高校に進学する人が多いのかと言えば、記事の最初に述べた通り、実はめちゃくちゃ少ない。

ではなぜ、起立性調節障害の生徒は定時制高校を選ばないのでしょうか?

なぜ定時制高校に進学する起立性調節障害の生徒は少ないのか?

大阪医科大学附属病院の小児科を受診した起立性調節障害の中学生100人を対象に、中学卒業後の進路とその後の経過を観察した調査によりますと、起立性調節障害を抱えた生徒のうち定時制高校に進学したのは100人中たった4人だけでした。

全日制高校に進学したのは48人、通信制高校が34人ですから、その数の少なさが際立ちます。なぜ起立性調節障害の生徒が定時制高校に進学しないのか、理由はおそらく

  • 週5日、毎日登校しないといけないので体力的な負担が大きい
  • 校風、クラスの雰囲気に馴染めない

と予想できます。

定時制高校は授業の時間帯は遅いですが、全日制高校と同じで週5日、毎日通わないといけません。毎日、最低でも50分×4コマ、3年で卒業するには4コマ以上授業を受ける日も出てくるので、結局のところ毎日の通学が必須、体力的な負担は大きいままです。

特に梅雨~夏の症状が悪化する時期に欠席が増えるでしょうから、留年を意識しながら出席日数のカウントダウンと戦いつつ、徐々に精神も体力もすり減らし、毎日ストレスを抱えながらギリギリの高校生活…というと、じゃあ定時制高校のメリットってないのかなぁと。

公立が大半の定時制高校は生徒の質がバラバラで馴染めない生徒も多い

定時制高校は平成24年時点で全国に681校あり、そのうち公立が651校、私立はたった30校しかありません。公立高校の定時制課程では、そこに通う生徒の質、年齢層がバラバラなので馴染みにくいという一面もあります。

公立の定時制高校だと仕事をしながら通っている人もいれば、いわゆる派手でやかましいヤンキー属性の生徒もかなり混じります。そうかと思えば、比較的大人しくコミュニケーションが苦手な部類に入るような生徒もいますし、玉石混交状態なんですよね。

起立性調節障害の生徒は生真面目で正義感の強い性格の生徒が多いので、ルールを平気で破る生徒がいたり、授業を妨害するようなヤンチャな生徒なんかとは、相性が良くない。

最初は興味があって学校見学に行っても、実際に雰囲気を見て「なんか違う」と咄嗟に感じ、路先の候補から外したという親子、生徒も相当に多いんじゃないかなぁ。

実際、Yahoo知恵袋なんかを見ていても、起立性調節障害で定時制高校に入学したけど、周囲に全く馴染めず、結局通信制高校に入り直したっていう人も結構いましたからねぇ。

起立性調節障害を抱えているなら通信制高校の方が馴染みやすい

個人的には「なぜ起立性調節障害の3人に1人が通信制高校に進学するのか?」の記事でも書いた通り、起立性調節障害なら通信制高校の方が病気とうまく付き合いながら、魅力的な学校生活を送れるんじゃないかと思います。

もちろん、自宅から通える範囲に魅力的な定時制高校があり、子供本人が強い進学意思をもっているのなら賛成ですけども、そういう学校が見つからないのなら無理に定時制高校を検討する必要はないかと。

冷静になってみると、今の時代、過去に起立性調節障害を抱えていた先輩たちがどんな風に学校を選んで、どんな高校に進学して、その高校でどうなったのか、どの程度通えているのかって、既に色んな答えが出揃っている訳ですよ。

その先輩たちが起立性調節障害と最も相性が良いと既に証明しているのが通信制高校なんで、その声に耳を傾けるつもりでぜひ前向きに検討してほしいなぁと思います。

〔詳細〕 なぜ起立性調節障害の3人に1人が通信制高校に進学するのか?

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