なぜ起立性調節障害の3人に1人が通信制高校に進学するのか?

起立性調節障害の生徒にとって最も入学しやすく、通いやすく、卒業しやすいのが通信制高校です。起立性調節障害の生徒たちの3人に1人(中退・留年による転入や編入を含めるともっと)が進学してきた訳なので、進路先として検討する価値は十分にあります。

特に、今現在中学生で起立性調節障害に悩まされており、不登校状態で学校に行けていない、成績に不安がある生徒ほど、通信制を真剣に検討してほしいと思います。

この記事では、通信制高校の仕組み、全日制や定時制との違い、起立性調節障害の生徒にとってなぜ相性が良いのかという点を事細かく紹介していきます。

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通信制高校の仕組み、どんな高校なの?

N高等学校の紹介バナー

2016年4月に開校した新しい通信制高校、N高等学校

イメージ的には大学のようなところです。

全日制や定時制のようにクラスはなく、自分が取りたい授業を取って、授業をやっている教室に自分で行って受けるスタイルなので、登校回数や時間帯も自分で決めることが出来ます。

通信制高校には大きく分けて

  • 通学型
  • 添削型

の2つのタイプがあります。

通学型は週に2回とか、3回とか、日常的に通学しながら卒業を目指していくタイプです。一方の添削型は、普段は学校には登校せずレポートの提出と添削が中心で、年に1回、5日間程度、集中的に登校日を設けて卒業要件を満たすタイプです。

起立性調節障害でも通学型に進学する人が大半なので、よほどの事情がなければ通信制高校=通学型と認識しておいて良いでしょう。

通信制高校には公立と私立がありますが、起立性調節障害の生徒たちの9割ぐらいは私立の方に進学します。私立の方が面倒見がよく、カリキュラム、コース、施設、学校行事も豊富だからです。

公立は学費が安いのですが、本当に1人で黙々とレポートを提出していくような昔ながらの通信制高校なので、一人ひとりの生徒に対するフォローが薄く、起立性調節障害には経済的な事情がある人を除き、あえて選ぶ人は少ないかなぁという印象。

通信制高校の卒業要件は3つ

  • 3年間(36ヶ月の在籍)
  • 74単位の取得
  • 30単位以上の特別活動

通信制高校を卒業するには、上の3つを全て満たさなければいけません。逆に言うと、この3つさえ満たせばあとは全て自由、残りの時間は各々、好きなことに使って良いのです。

3年間の在籍期間は引き継ぐことができますので、以前別の全日制高校や定時制高校に在籍経験のある人は、その学校での在籍期間を含めての3年間となります。

特別活動とは、体育祭や修学旅行などの行事参加、ホームルーム、体験学習などの単位のこと。最近では提携している専門学校の授業を受けると、この特別学習の単位として認定している通信制高校もありますね。

通信制高校で単位を取得するまでの流れ

採点済みのテストの答案用紙と赤ペン

通信制高校で単位を取るには、

  1. 自主学習
  2. レポートの提出
  3. スクーリング(面接指導)
  4. テスト(単位認定試験)

の順で、各単位ごとに学習を進めていきます。

レポートは自主的に作成して提出したり、登校が多いコースであれば日々の授業のカリキュラムの中に組み込まれていたり、最近ではインターネットで提出することもできます。

スクーリング(面接指導)とは登校日のようなもの。体育などの実習はもちろん、レポートの進み具合に応じて講師から指導も受ける機会です。スクーリングの回数は選択できます。

通学型だと週に数回、月に数回もあれば、日常的な出席が難しい人は添削型のコースで年に1回5日間程度の集中スクーリングがあったり、2泊3日で泊りがけて行うコースもあります。

自主学習、レポート提出、スクーリングとこなして、最後にテスト(単位認定試験)です。レポートが未提出だったりスクーリングを欠席してばかりだと、テストを受けることが出来なくなるので注意。

履修する単位(授業)によってレポートの本数、スクーリングの必要回数は異なるので、平均的な数字は難しいのですが、一般的な履修であれば1ヶ月のレポートの本数は5本~8本、週に1~2本程度です。

なぜ起立性調節障害の生徒にとって通信制高校は相性が良いのか?

通信制高校は制度面でとても柔軟です。

生徒に与えられる自由の幅が他の高校に比べて非常に広く、生徒本人の裁量で学校生活を歩めるので、出席日数などのプレッシャーが少ない。

起立性調節障害の生徒の多くが通信制高校を選び、卒業できている要因は、病状と自分のペース、体力に合わせて、目標を持ちながら自主性を重んじて、極力少ないプレッシャーで卒業を目指せる環境だからです。

その環境が通信制高校には整っています。例えば、

  • 週2回昼からの登校など、通学頻度、時間帯を自分で選べる
  • レポートの提出が中心で、出席がさほど重視されない
  • 3年間で72単位取れれば卒業できる
  • 不登校経験者が多く入学してくる
  • 起立性調節障害に対して理解がある

といった、全日制高校にはない「選択の自由」があり、学校側も生徒の自主性を尊重してくれます。自主性を重んじるため、良くも悪くも自己責任ですが、私立であれば生徒へのフォローも手厚く、不登校や起立性調節障害に対する理解も深いです。

通学型だと友人もたくさんできますし、修学旅行や体育祭などの学校行事も豊富ですから私たちがイメージよりずっと青春を満喫している生徒が多いですよ。

また、入試のハードルが低いのも起立性調節障害の生徒にとって大きな利点です。全ての通信制高校がそうではないのですが、大抵の場合、学力や出席日数は入試で重視されません。

入試は面接、作文を参考程度に見る所が多く、よほど競争率の高い人気校、面接で常軌を逸したような対応でなければ、不合格になることはありません。落とす意図をもった入試をしている通信制高校はゼロではないですが、非常に稀だと思います。

起立性調整障害で通信制へ進学した人の割合とその後の統計

グラフ

起立性調節障害と通信制高校の関係について、もう少し詳しく紹介します。

大阪医科大学附属病院の小児科を受診した、起立性調節障害の中学生100人を対象にした調査によると、中学卒業に通信制高校に進学したのは全部で34人いました。起立性調節障害の生徒の内、およそ3人に1人の割合で通信制高校に進学していることが分かります。

その34人のうち、通学型に進学したのが26人、添削型に進学したのが8人です。進学後、数年で中退してしまったのは34人中2人、半分程度の出席が3人、残り29人は全出席に近い状態です。

起立性調節障害で通信制高校した人の卒業率と中退率

起立性調節障害から通信制高校へ進学した人の高校中退率は5.8%。これは起立性調節障害の生徒にとっては低い数字です。通信制高校の通学型に限って言えば中退率は3.8%、26人中たった1人だけでした。

起立性調節障害から全日制に進学した人の中退率は31.2%ですから、その差はおよそ6倍です。さらに、中学3年時点での出席率が20%以下だった生徒に限ると、中退率の差はなんと13倍にもなります。

この統計で分かることは

「起立性調節障害の生徒は全日制高校に進学する人が多いが、進学後にストレス無く通えているのは全日制高校よりも通信制高校であり、全日制に進学しても中退率が高い。

さらに、中学での出席率が低かった生徒ほど、全日制に進学した場合の中退リスクは飛躍的に高まる」

ということ。

起立性調節障害で中等症以上の生徒だと、やはり全日制高校はリスクが高いですよね。無理して全日制に行くよりも、通信制高校の方が通いやすく卒業しやい、自信を取り戻しやすいというのは、過去の統計から見て否定のしようのない事実です。

通信制高校に興味が少しでも出てくれば、実際に情報収集をしてみよう

通信制高校での学校生活の風景と様子

起立性調節障害の観点で通信制高校について紹介してきましたが、病気と相性が良いことは分かって頂けたかと思います。

ここまで読んできて、「進路先の候補として通信制高校も検討してみようかな」と感じられた方は、自宅から通える範囲にどんな通信制高校があるのかを調べてみると良いです。

いくら通信制高校という高校の種別に魅力があっても、自宅近くに魅力的な高校がなけになりません。どんなカリキュラム、コースを持った高校があるか、そして何より重要な子供本人が進学したいと思える学校を見つけるために、個別に情報を集める段階に進みましょう。

都道府県別に通信制高校を探すときは、「ズバット通信制高校比較」などの都道府県別に進学可能な通信制高校を一覧で表示し、その学校の資料を一括で請求できるサイトが便利かと思います。

ズバット通信制高校比較

個別の通信制高校を探すと意外と時間がかかって骨が折れるので、こういう一括系を使うと便利です。もちろん無料で使えるサイトなので、もし情報収集をしてみようという方は、一度覗いてみてください。

資料を請求してみると、イメージが湧いて漠然とした不安が消えていく

通信制高校のパンフレット

最初のうちは、「成績も悪く出席日数や内申も期待できないし、どう考えても絶体絶命…起立性調節障害でも進学できて3年間通える高校なんてあるんだろうか」と進路のことを考えると不安で仕方がないだろうと思います。

しかし、実際に通信制高校の資料を見た人は例外なく「なんだ不登校でも起立性調節障害で受け入れてくれる高校ってたくさんあるじゃん!」って気づきますし、何より漠然とした不安が消えて、心が軽くなったと皆さんおっしゃいます。

パンフレットにはカリキュラムや学校の魅力はもちろん、学校生活の雰囲気とか、通信制高校の仕組みとか、学費のこと、収入に応じて学費補助が出る就学援助金制度のこと、卒業後の進路、大学への進学率や進学実績なんかも、わかりやすく掲載されてますので、情報収集にはぴったり。

資料請求だけなら無料なので、今すぐどうこうせずとも、起立性調節障害の高校選びの過程では「とりあえず」ぐらいの軽い気持ちで請求していいんだよってことを頭に入れておくと良いですね。

自宅近くの通信制高校を一括請求するにはこちら
ズバット通信制高校比較


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