起立性調節障害の高校受験:不登校でも進学できる高校選び

起立性調節障害で不登校になった中学生の高校受験をどうするか?それがこの記事のメインテーマです。

起立性調節障害で不登校だと出席日数、成績面では当然不利ですから、高校どうしよう問題が勃発します。起立性調節障害のうちの子供でも進学できて、3年間通える高校…そんな高校本当にあるのか?とため息が出ていませんか。

今の日本にはそういう起立性調節障害でも入れて通える高校が、全国にたくさんあります。

また、過去の統計を見る限り、起立性調節障害と最も相性が良いのは通信制高校であることが既に分かっていて、起立性調節障害の中学生の3人に1人は通信制高校に進学するという事実を最初にお伝えしたいと思います。

ハッキリ申し上げておくと、起立性調節障害の子供にとっては本当にいい時代になったと思います。現在は様々な法改正もあって、起立性調節障害の生徒にとっての選択肢は多彩になりましたから。

起立性調節障害の高校選びは通信制高校の情報収集から始まる、という点をまずはご理解いただき、様々な選択肢の中からお子さんに合う学校を是非選んでいただきたいと思います。

将来、進路への不安は尽きないと思いますが、まずはこの記事を読んでもらって起立性調節障害の高校受験に関する概要を理解し、漠然とした不安を思いっきり打ち消してほしいと思います。

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起立性調節障害の高校受験:進路先となるのは4つ

PlanA,PlanB,PlanCの看板

起立性調節障害と最も相性が良いのは通信制高校だとお伝えしましたが、そもそも日本にある高校は

  • 全日制高校
  • 定時制高校
  • 通信制高校

この3種類です。

高校ではありませんが、この他に「高卒認定試験(旧・大検)」という高卒と同等程度の学力があるとみなされ、大学も受験することが出来る資格試験があり、その後の大学進学や専門学校への進学を想定している場合は、この高認も進路の1つと成りえます。

中卒での就職という進路を除けば、この4つの選択肢が起立性調節障害の生徒にとっての進学先の候補となります。

過去に起立性調節障害の生徒たちの進学先とその後の統計

大阪医科大学附属病院の小児科を受診した起立性調節障害の中学生100人を対象にした統計(調査の出典元は小児科医の田中英高著「改訂 起立性調節障害の子どもの日常生活サポートブック」より)を見ていくと、起立性調節障害の生徒の多くが通信制高校に進学していることが分かっています。

ではその起立性調節障害の中学生100人の進学先の統計を見ていきましょう。

  • 全日制高校:48人
  • 通信制高校:34人
  • 定時制高校:4人
  • 高卒認定試験:5人(予備校在籍が1人、独学が4人)
  • 進学せず:9人

進学を見送った9人のうち、3年以内に通信制高校に入学した人が5人います。

全日制高校に進学した48人のうち、

  • 中退したのが15人
  • 調査段階で半分程度の出席で苦戦しているのが約10人
  • 問題なく出席できているのは全体のうち半数程度

でした。

全日制高校は進学者数は多いものの、中退率も非常に高い。しかも中学3年時での出席率が低い生徒ほど、全日制高校での中退率も飛躍的に高まることが既に分かっています。

全日制での中退率は通信制よりも6倍高く、中学3年時の出席率が低い生徒に限れば最大で13倍も差が出ています。

起立性調節障害の生徒の3人に1人は通信制高校を選んでおり、その多くが学校にきちんと定着して卒業まできていますので、やはり他の高校と比べて相性が良いことは明らかです。

全日制高校、定時制高校、通信制高校の違い

なぜ起立性調節障害の生徒にとって全日制と定時制は相性が悪く、通信制高校と相性が良いのか。

その理由は、それぞれの学校システムの違いを見ていくとわかりやすいです。

全日制高校と定時制高校の特徴【留年ありの学年制】

無人の学校の教室

全日制は毎日、朝から夕方まで授業がある普通の高校です。定時制は夜間のイメージが強いですが、昼間にも授業をやっていて、全日制と同じく毎日授業を受けます。

全日制定時制は学年制というシステムを採用していて、1年間で取得すべき単位が決まっており、それら全てを取得できれば進級、1つでも単位を落とせば留年です。留年になれば、その学年を全て最初からやり直しです。

単位の取得には授業の出席が重視され、1年間で一定数以上の欠席があると即留年が決定します。定時制だと授業時間帯を遅くすることは出来ますが、それでも毎日授業は受けなければいけません。

起立性調節障害の生徒にしてみると、

  1. 毎日の出席が必須な為に体力的な負担も大きいこと
  2. 自分のペースを優先できないこと
  3. 出席日数重視というプレッシャーが強いこと

これら3つの理由が、相性が悪くしている最大の要因なんです。

〔参考〕

起立性調節障害で高校受験を悩んでいるならまずは通信制高校から

一方、通信制高校出席は重視されず、留年もありません。

通信制高校は単位制という学習システムを採用しており、自分で取りたい授業をとることができます。つまり、時間割も、週に何回学校に通うかも、全て自分で決めることが出来るので、自分のペースを優先できる環境なんです。

日々の勉強はレポートの提出、月に数回~週に数回だけ授業に出席し、テストを受けて、合格すれば単位認定です。もし単位を落としてしまっても、その科目だけ再履修すればOK。

3年間で74単位が卒業条件なので、進級や留年という概念もありません。4年目に突入した時が留年のようなものですね。

通信制高校と起立性調節障害の相性が良いのは、生徒のペースを優先して勉強できる、という点に尽きます。全日制や定時制のように、学校が決めたペースに従うのではなく、自分のペースで卒業を目指せるのが最大の魅力ですね。

〔参考〕

起立性調節障害の中学卒業後の最初の進路に高認試験を選ぶ必要はない

最後に、高卒認定試験について。

今現在、中学生で起立性調節障害を抱えている人なら、高認試験は卒業後の最初の進路からは外して良いと(個人的には)思います。

高認試験は一般的に高校を中退し、専門学校や大学への進学を前提としている人がほとんどなので、よほど起立性調節障害の症状が酷い場合を除き、中学校の新卒の段階では通信制なり全日制なり定時制なり、どこかの高校に入学するほうがベターかと思います。

先程の統計では5名が高認試験を進路として選んでいると紹介しました。その5人中4人は予備校い通わず独学で合格を目指しているんですが、なぜそうしたかと言えば高校にも予備校にも通うのは難しいほど起立性調節障害の症状が酷かったからです。

しかも高認試験はあくまで資格試験ですから、高校卒業の学歴にはなりません。

大学や専門学校にその後進学すれば、最終学歴はそこになるのですが、進学しなければ最終学歴は中卒のままなので、最初は通信制なりどこかの高校に入る方が現実的です。

〔参考〕

起立性調節障害の高校受験:まとめ

通信制高校のパンフレット

ここまで見てきた通り、起立性調節障害と最も相性が良いのは通信制高校であり、起立性調節障害の高校受験は通信制高校の情報収集から始まると理解して貰って大丈夫です。

全日制を希望している人も含めて、まずは通信制高校の情報を収集し、学校の仕組みや雰囲気を掴んでください。起立性調節障害と通信制高校の相性の良さについてはこちらの記事でも、さらに詳しく掲載しております。

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