通信制高校は各科目・単位別にあらかじめ必要なレポート提出枚数とスクーリング時間が決まっています。卒業までには74単位の取得が条件なので、単位ごとに必要なレポートと、スクーリングをこなす必要があります。
通信制高校に入学する前は、そのシステムについて詳しく知ろうにもイマイチ想像が膨らまないと思うので、入学後にどれだけのスクーリングとレポート枚数が必要なのか。
大まかではありますが、その目安をこの記事で紹介します。
通信制高校の単位・科目別のスクーリング日数とレポート枚数について
実は各科目ごとに必要なレポート枚数、スクーリング時間って全国共通ではありません。
各通信制高校の特徴や生徒数、所有する施設などが考慮され、多少は変更を加えてもOKということになっているので、学校によって実は違いがあります。
そのため、この表は一つの基準とはなりますが、どこの通信制高校でも同じではないってことに注意してください。
開講科目にも違いがあるし、選択と必修の条件もあるので、ここで記載した科目全てを履修する必要もないです。
前提となる条件が学校によって異なるため、ここでは必修科目や中核となる主要科目のスクーリング回数、レポート枚数を紹介します。
通信制高校の必修科目
まず必修科目です。スクーリング時間は1時間=50分です。
科目 (単位数) | スクーリング時間 | レポート枚数 |
国語総合 (4単位) | 4時間 | 12枚 |
数学Ⅰ (3単位) | 3時間 | 9枚 |
体育 (7単位) | 35時間 | 7枚 |
コミュニケーション英語Ⅰ (3単位) | 12時間 | 9枚 |
体育はどうしても実技が必要なので、レポートよりもスクーリングが多くなりますね。
表を見てもらえればわかりますが、体育などの実技科目を除き、1単位あたりレポート枚数は大体3枚が目安。
地理歴史
次に社会科の選択必修科目。世界史A、世界史Bの中からどちらか1科目。
科目 (単位数) | スクーリング時間 | レポート枚数 |
世界史A (2単位) | 2時間 | 6枚 |
世界史B (4単位) | 4時間 | 12枚 |
日本史A、日本史B、地理A、地理Bの中から1科目を選択します。
科目 (単位数) | スクーリング時間 | レポート枚数 |
日本史A (2単位) | 2時間 | 6枚 |
日本史B (4単位) | 4時間 | 12枚 |
地理A (2単位) | 2時間 | 6枚 |
地理B (4単位) | 4時間 | 12枚 |
大学受験に必要なのは「B」が付いた科目の方で、こちらの方が範囲が広く、難易度も高いでうす。Aの方は内容が簡単でレベルも低く単位も取りやすいんですが、単位数が半分となっています。
芸術科目
音楽I、美術I、工芸I、書道Iの中から1科目。
科目 (単位数) | スクーリング時間 | レポート枚数 |
音楽Ⅰ (2単位) | 8時間 | 6枚 |
美術Ⅰ (2単位) | 8時間 | 6枚 |
工芸Ⅰ (2単位) | 8時間 | 6枚 |
書道Ⅰ (2単位) | 8時間 | 6枚 |
家庭科目
家庭基礎、家庭総合、生活デザインの中から1科目。
科目 (単位数) | スクーリング時間 | レポート枚数 |
家庭基礎 (2単位) | 4時間 | 4枚 |
家庭総合 (4単位) | 8時間 | 8枚 |
生活デザイン (4単位) | 8時間 | 8枚 |
情報科目
社会と情報、情報の科学の中から1科目。
科目 (単位数) | スクーリング時間 | レポート枚数 |
社会と情報 (2単位) | 4時間 | 4枚 |
情報の科学 (2単位) | 4時間 | 4枚 |
理科系科目
科学と人間生活、物理基礎、化学基礎、生物基礎、地学基礎の5科目の中から
- a)科学と人間生活と、残り4科目の中から1科目の合計2科目
- b)物理基礎、化学基礎、生物基礎、地学基礎の4科目の中から合計3科目
aかbどちらかの基準を満たすよう理科の単位を取得します。
科目 (単位数) | スクーリング時間 | レポート枚数 |
科学と人間生活 (2単位) | 8時間 | 6枚 |
物理基礎 (2単位) | 8時間 | 6枚 |
化学基礎 (2単位) | 8時間 | 6枚 |
生物基礎 (2単位) | 8時間 | 6枚 |
地学基礎 (2単位) | 8時間 | 6枚 |
その他
これら以外にも、公民や外国語があり、総合的な学習などの科目が含まれ、その科目群から何単位という諸条件を満たしながら全部で74単位の取得を目指します。
細かい諸条件については「高等学校学習指導要領(平成11年3月告示)の改善のポイント」に詳しく、各科目のレポートやスクーリング時間については高卒資格.com内にある「レポート数とスクーリング数」に詳しく掲載されています。
スクーリング日数や時間はどの科目を履修するかによって異なる
ここまで紹介してきた以外にも履修する科目は増えていきます。各学期で自分がどの授業を履修するかを決められるので、スクーリング日数もある程度は自分でコントロールできます。
ちなみに、レポートの内容については「通信制高校のレポートは難しいのか?内容と量について」の記事で詳しく取り上げています。
3年間で74単位取得が卒業条件なんで、3年間普通に通う場合は、1年間で25単位履修が平均的。するとレポート枚数は1年で50~60本、スクーリングは25時間程度あたりです。
通信制高校は2学期制のところが多いんで、その半分ぐらいを見ていくといいでしょう。1ヶ月換算だと、レポート枚数は1ヶ月にすると大体5本~8本、スクーリングは月に1~2回程度です。
サポート校に通う場合は、通学日数はもう少し増えますが、通信制高校の卒業のためだけの必要最低限の勉強だと、せいぜいこの程度です。