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親が無理やり学校に復帰・復学させても効果なし

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子供が「学校に行きたくない」と言い出した時、親はどんな対応をすべきでしょうか?

体調不良を訴えた時は「疲れが出ているのかな」とか「ちょっと様子を見よう」と休ませるものの、それが長引いてくると、ウカウカしていられなくなります。

大抵の人は一度は強引に、無理やり引っ張ってでも学校に行かせようとすると思います。

これは不登校の初期対応としてはある意味やむを得ないことですが、この対応ばかりしていてもあまりいい効果は得られないというのが持論です。

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不登校の親の対応NG例:無理やりの復帰・復学は不登校を繰り返すだけ

By: LMAP

母親や父親が力づくで無理やり学校に行かせようと登校刺激を与えるのは、先ほど述べたとおり不登校になりかけの初期対応としてはやむを得えません。

ただし、それですべてが解決できることもあれば、状況を悪化させる可能性があることも知っておいてほしいと思います。

 

学校に行きたくない、行けないと行きしぶりや遅刻を繰り返す、いわゆる五月雨登校状態のときに無理やりな対応をしても解決できなかった例というのがかなり多いからです。

 

それにその日やその週はなんとかなっても、数週間、数か月という単位で見た時に再び学校に行けない状態を繰り返してしまいます。

つまり、強引で無理やりな対応は一種の劇薬で単なるその場しのぎにすぎず、根本的な解決まで至らないケースもあるという事

これが無理やりな対応だけでは解決できない大きな理由です。

その時はなんとかなっても、結局は家庭内の混乱を長引かせてしまい、子供にとっても嫌な記憶や孤独感を強める結果になりかねないからです。

 

親子間の信頼関係を壊し家庭内暴力やひきこもりを誘発する

子供が学校に行けないのには理由や原因があります。

しかし、子供は小学生はもちろん、中学生、高校生という年代でも状況を正確に理解して整理し、それを誰かに伝える能力は完全には備わっていません。

大人でも、話が分かりづらかったり説明下手な人はいますが、それを子供に、しかも完璧に求めるというのは酷です。

詳しい原因を聞き出したいのは親の心理ですが、ここは子供から根掘り葉掘り聞きだすというより、子供が何を恐れて学校に行きたがらないのかを理解できればいいと思います。

 

人間、嫌な出来事や経験があったとき、無意識的にそれを避けるよう遺伝子にプログラムされています。

生命の危機や自分自身の身に危険が及ぼす可能性が高いからこそ、それを避けようとするのです。

 

学校に行きたがらない子供は、学校という場所と社会空間の中で何らかの恐れを抱いています。

その「恐れ」をある程度でもいいので理解し、それを親子一緒になって乗り越える方法を考えた方が長期的な視野でみると解決は早いのではないでしょうか。

 

親が味方にならなければ子供は天涯孤独になってしまう

見守るというのは甘やかせという意味ではありません。その現状を一度受け入れてあげなければ、子供は自分自身を攻め続けてしまいます。

子供の為を思って厳しく接しているのだという意見もあるかもしれませんが、それが子供をさらに追い詰めているのも事実です。

 

子供は学校にある何らかの恐れに恐怖し、それを乗り越えなければいけないが、どうしていいかわからないという葛藤を抱えているはずです。

それを親が理解し、味方してあげなければ、子供は自己否定を繰り返し、どんどん殻に閉じこもってしまいます。

誰にも理解されず、自分は誰にでもできることすらできない無価値で屑な人間だと思ってしまうものです。

子供が抱える、自分を受け入れてもらえない寂しさと屈辱と孤独

不登校の子供は親が知らないところで何らかの自殺願望を持っていることを知っていますか。

「子供の為を思って」という親のエゴが子供を追い詰めて、リストカットなど危険行為を誘発してしまってからでは遅いです。

 

不登校や行きしぶりの初期の初期で、無理やりな対応を行うのはやむを得ません。

ただし、それは初期の初期だけの話で、それで解決できないのであれば別の対応を考えなければいけない証拠です。

無理やりな対応と根性論では解決できないほどの恐れを子供が抱いているというサインです。子供なりの両親へのSOSです。

そのSOSを見落とすという親の過失すら認めず、学校に行けない子供に責任のすべてを押し付けるのは親のすべきこととは思えません。

 

無理やりな対応が続くと親自身も消耗し家庭内に混乱を招く

もう一つ別の視点から無理やりな対応が危険だという事を言っておきたいと思います。

それは、無理やりな対応を取ると、親自身が激しく消耗してしまうからです。

家庭内に混乱と暗闇を招き、平和で明るかったあの頃の雰囲気はどこへ行ってしまったのかと暗澹たる気持ちをどんどん招きます。

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声を荒げたり力づくで対応しようとすると、父親と母親であれ人間ですから、気性が荒くなります。

子供だって混乱の末に不登校で家庭内暴力に陥る可能性もあります。

気分が落ち着いたころには精神的に消耗きって、罵倒したことや手をあげたことを後悔したり、子供がこうなったのは親の責任だと自分を責めたり、親自身にもいい影響を及ぼしません。

夫婦仲がこじれたり、別の兄妹にも影響が出たり、幸せの欠片も感じられない精神状態になりかねません。

そうなると、一番悩んでいる子供を救うことが出来なくなってしまいます。

初期対応では無理やりな対応は致し方ありませんが、それで改善の兆しがなければすぐに方針転換を考えてみてください。

 

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