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不登校と親の対応:対策と解決のきっかけを掴む

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原因と理由がなく分からない不登校の受け止め方

原因の無い不登校は精神的・肉体的な疲労蓄積による消耗であることもありますし、起立性調節障害やADHDなど周囲との人間関係のズレでストレスが蓄積するなど、背景は実に多彩です。

原因探しは、学校、家庭、親の教育、本人の問題など不登校の生徒を取り巻く様々な環境から「あら探し」が行われますが、原因探しが必ずしも有効とは限らない、というのが自身の経験、様々な不登校支援者の声を聴いてきた私の考えです。

 

子供が不登校の理由・学校に行かない理由を話さないのはなぜか?

ちなみに、本人に不登校の理由や学校に行かない理由をいくら聞いても答えてくれないのは、親に話してもそれを解決してくれる見込みが一切ないからとも言えます。

何を言っても納得してもらえるような正当な理由がないので、言うに言えない。「もう学校に行くのは疲れた」と言っても、怒られるだけですから。

親に相談して解決してもらえそうな理由なら、既に言っているはずでしょう?

子供が頑として口を閉ざしすのは、自分ですら学校に行けない理由がわからないか、もしくは親を納得させられる理由がなく親に解決できる見込みのないから、かもしれません。

 

不登校で混乱する母と夫(父親)の関係

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不登校の子供を家庭から支えるためには、父親の存在は重要です。母子家庭の場合は母子家庭なりに子供を支えることが出来ますが、父親が近くにいながら協力を得られないと母親も子供も情緒不安定なままです。

父親は子供が学校に行けずに悩み苦しんでいる姿を見ることがありません。

朝早くに家を出ていき、帰ってきたら元気そうでリラックスしている子供の姿ばかり目につきます。母親は母親で、学校に行けずに苦しむ子供の姿に心を痛めています。

夫(父親)が妻(母親)の人格を認めていなかったり、「教育に失敗した妻に代わって自分がなんとかしないといけない責任がある」という強い意志が逆に裏目に出やすい。

子供の現状認識をめぐって夫婦間のギャップが大きいと、子供を支えるどころか、夫婦関係に溝が深まってしまいます。

結果、「自分のせいだ」と責任を感じて子供が余計に苦しい立場に追い込まれていきます。

不登校の子供を持つ一親に伝えたいこと

 

夫(父親)も不登校の当事者であるという認識

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不登校の子供を持つ父親の役割」の記事でも書いていますが、父親だって不登校の当事者です。まずはその認識を持ってもらうことが何より重要でしょう。

父親に出来ることはたくさんあるので、子育てに「協力」したり「参加する」という当事者でありながら他人行儀な認識では駄目です。

子供の現状をしっかり認識して、「父親である自分も、妻や子供が苦しんでいる不登校の当事者の一人なのだ」という認識を持ってもらわねばなりません。

そのために、出来る範囲で子供が朝や日中に苦しんでいる姿を直接見てもらうことも必要です。そして、学校対応や家庭訪問、不登校支援など父親が参加することも重要です。

学校側との対応も母親だけの場合より、父親が出ていった方が相手の対応が丁寧です。お茶や菓子の有無が顕著に出る場合もありますし、父親が来てくれることで母親の負担も軽減できます。

 

朝になると起きない・行けないドタキャンは不登校にはよくあること

「明日は必ず行く」と言いながら翌朝には行けない、いわゆるドタキャンは不登校につきものです。それ自体を切り取ると問題のように見えますが、それは不登校経験者に共通したものです。

不登校を克服した人間だったら「そういや自分にもあったあった!」と笑って答えてくれると思います。実際、私もよくありました(笑)

このドタキャンが頻発するのは不登校の初期段階と回復段階の2つです。初期段階では「明日は絶対に学校へ行く」と本気で思っているのですが、翌日になると体調不良などもあって行けません。

回復段階のドタキャンは、学校へ行くこともあれば、学校見学や他の約束も含まれます。一番やってはいけないのは、一喜一憂すること。

そして、ダメだったときに責任を追及すること。自分で言った事を守れずに一番落ち込んでいるのは子供ですし、約束を破って行けないことに責任を感じているのは子供自身ですので。

 

初期段階のドタキャン

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私も経験がありますが、明日は絶対に行こうと思っていても翌朝には体が思うように動かず、どうしても行けません。結局、学校へ行くだけのエネルギーが残っていないのが原因です。

頭では「学校へ行こう」と思っていても、実際体は拒否しているような状態で、自分自身もなんで行けないのかが全く分からないので、子供も大パニックです。

そんな姿を見て、親は「なぜ学校に行かないのか!」怒り叫び、涙を流して学校へ行かそうとするのですが、子供だって自分の体に何が起こっているのか理解できていません。

むしろ、親よりも子供の方が精神的にとても辛い状態です。

そんな状態で「昨日は行くって自分で言ったくせに!」「裏切りもの!」「約束破り!」など言われると、余計に堪えます…。ちなみにこれ、全部私が親に言われたことです。。

大人になって働いている今だからこそ当時のことを思い出せますし、確かにそう言いたくなる親の気持ちもわかります。でも、やっぱり当時はきつかった…。

 

行きたいけど行けない苦しみ

「行きたいけど、行けない」は経験者にしかわからない所があって、何か自分の体じゃないような、エネルギーが一切体に伝わっていないような、学校へ行くことを脳みそや身体が拒否しているような、そんな感覚です。

学校へ行ってしまったら、自分が成り立たなくなるような、とてつもない恐怖と拒否反応です。これは、不登校から10年以上経過して初めて気が付くことですが、あのときの拒否反応は生物的な自己防衛本能だと思います。

自分の身も守るために、学校へ行かない方がいいという、そんな自己防衛が無意識的に働いたような、そんな認識でいます。

甘えと言われればそれまでですが、甘えたとしてもそこから社会復帰して他の部分で戦い、勝ち抜いていければ何も問題ありません。今完成されていなくても、これから出来るようになればいいいので。

 

子供を学校へ行かそうとするのは、自分が楽になりたいから?

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子供の不登校がなかなか解決しないと、周囲の目、世間の目が気になってきます。

自分のせいと周囲に責められているような気がして親の自己否定も進みます。子供の不登校は母親の責任ではないのですが、混乱と絶望の中では冷静になれません。

そういう状況が続くと、親は自分が楽になる為に子供を学校へ行かそうとします。

子供が学校へ行く意味や、子供がどんな苦しみを抱えているのか、子供の成長の為ではなく、子供が学校へ行ってくれさえすれば自分が楽になれると信じて疑わなくなり、自分の身を守るために子供を崖から突き落とそうとする行為に出ます。

「あなたはいつまでお母さんを苦しめるつもりなの!」とか、いじめで学校に行けないのに涙を流しながら「お願いだから学校へ行って」とか言われても、子供はどうしようもありません…。

この流れに歯止めがかからなくなると、家庭の問題、仕事の問題、他の問題も全て子供の不登校のせいにしてしまい、親は子供を否定し、子供も親を否定します。

結果、親子関係は崩壊の一途を辿るだけです。

 

親が考えを改めなければ子供は苦しむだけ

ここまで見てきたように、不登校の親の対応と言えども様々あることがわかります。

不登校は甘えとか、学校には何が何でも絶対に行くべき場所という固定的で排他的な考えでは子供を苦しめるだけだというのがお分かりいただけたと思います。

でも子供が不登校になってしまうと、親として何が不安かって、子供の将来ですよね。

 

不登校経験があっても将来が台無しになる訳じゃない

「学校へ行かない→社会のレールから外れる→社会人になれない(立派な会社で働けない)=子供の将来が台無し」という認識でしょう。

でも、不登校=将来が台無しなんてことは全くありません。

断言できる。間違いなく。

 

不登校経験がありながら、立派に働き社会に貢献している人なんて、この世の中に吐いて腐るほどいます。むしろ、不登校経験がない人より社会への貢献度や社会的地位が高い人だって普通にいます。

不登校そのものに善悪はありません。「その経験から何を学び、どう活かすか」が大事です。

学校だってそう。学校に行くことそのものが大切なのではなく、学校で学んだことを社会でどう活かすかの方が大事でしょう。

学校で学べることは、人間関係とか、社会経験とか、マナーとか、学力とか色々ありますよね。でもそれって、学校以外の場所でも学べるはずなんですけど、親は学校へ行くことで全て解決すると思い込んでしまう。

子供が不登校になってしまうと、そんな当たり前のことが分からなくなります。

 

親の対応は子供をありのまま受け入れ、愛情いっぱいサポートすること

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不登校の親の対応で大切なことは何か?と言えば、結局「子供を受け入れて愛情一杯サポートすること」に尽きます。その時その時、子供に必要なサポートをすること。

そのために、経験者たちの声に耳を傾けることが大切です。自分の考えこそが正しく、他の考えを一切受け入れようとしなければ、親子ともども余計に苦しむだけです。余計に名をに迷い込んでしまう。

せっかく経験者たちが克服までの過程を知った「地図」があるのだから、是非それを活用してください。

今の考えや価値観だけでは上手く行かないのだったら、そういう時こそ色々な人の意見や経験談を聞いて取り入れてみて、不登校に対する考えを広げてみてはいかがですか。

そこで学んだ知識や経験、人の支援を思う存分に活かして、親子で幸せになれれば、素晴らしいことじゃないですか。

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