起立性調節障害の勉強法:学校の勉強をしないできない

起立性調節障害で学校になかなか行けない子供は当然、勉強が遅れます。親はその現状に焦るのですが、この焦りは大抵いい方向に進みません。

また、勉強に集中できなかったり、なんとか学校に通えていても成績が徐々に落ちてくるのは病気の特性上、やむを得ない面もあります。

当然、甘やかす訳ではありませんが、親がその背景を理解することなく子供を攻め立てても状況はさらに苦しくなるだけですから、せめて病気の正しい理解だけでも頭に入れておいてほしいと思います。

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起立性調節障害の子供が勉強できない・しない・成績が落ちる理由

起立性調節障害の子供は一般的に勉強成績が落ちやすい傾向にあります。私個人の経験ではあまり自覚がないのですが、理屈は簡単です。午前中は調子が悪く、血流も悪いため勉強できるほどの脳内環境が整わないからです。

起立性調節障害は自律神経系の病気ですが、子供の体内では脳へ供給されるはずの血流が届かず、酸素不足や栄養不足でフラつきや立ちくらみが起きます。

また、午前中は覚醒と緊張、社会生活を営む際に優位に働く交感神経が活発化しません。

そのため、勉強をしようと思っても頭も体も集中できず、内容が頭に入ってこないという訳です。

子供本人と親がこの状況をどう捉えているか

このようなきちんとした背景はあるのですが、だからと言って全く勉強をしなくていいという理由にもなりません。子供の精神状態や症状の重さにもよりますが、やはり難しい状況ならその状況なりに勉強は必要です。

勉強がなかなか出来ない、集中できないと訴えるのであれば、きちんとその理由を親が説明してあげましょう。

そうでないと、子供はただ単に自分の意志の弱さによって勉強が出来ないと思ってしまいますし、勉強に対して苦手意識を強めてしまうからです。

また、子供が勉強できない、集中できないという現状をどう受け止め、どう理解しているかも大切です。当然、いきなり聞き分けよく受け入れられるとは考えにくいです。

行けていない学校のこと、自分の体のこと、友達とのこと、自分の将来のことなどを落ち着いて考えられるようになってからで構わないので、子供なりに勉強が必要だと感じられるようにならないと、この状況での勉強はなかなか本腰が入りません。

進学や留年・進路のことに親が焦らない

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出席日数や内申書、進学や留年など親は子供の将来を先読みして勝手に焦ります。

酷い場合は、子供の意思を全く尊重せず、親の都合とエゴで「お願いだから全日制高校へ進んでくれ」など親の価値観を押し付けてしまうことがあります。

頭ではわかっていても、いざ自分の子供が進路に関して選択する場面になれば親の考えを押し付けてしまうことだってあるでしょう。人間とは薄情な生き物です。

親の焦りは子供を必要以上に焦らせるので、できるだけ子供なりの意思を尊重しつつ、体調面も注意深く考慮しながら選択とその準備を行ってください。

→ 中学生の高校受験を意識した勉強法

子供が中学生の場合のおすすめ勉強法と環境

もしお子さんが中学生であれば、以下の様な勉強環境を検討されるのもいいと思います。

もちろん、子供自身の意思が優先されますが、こういう場所もあるよ、と伝えてあげると子供なりの反応を示してくれるかもしれません。

適応指導教室は不登校の子どもなどが学校へ復帰するため、もしくは学校に通えない子供に擬似環境を与えるために用意された不登校支援の場です。

ここでは学力面での支援も行われており、子供が通っている学校へ相談すると紹介してくれるはずです。

→ 適応指導教室のメリット:勉強面+復帰に向けた学校との連携

フリースクールも似たような環境で、勉強だけでなく幅広い社会経験が得られ、子どもの居場所を確保する支援場所のこと。私立で運営されているところもあります。

これらの支援先に通うと出席日数としてカウントされるので、少しでも内申書などを改善したい場合にいいかもしれません。

→ フリースクールでの出席扱いについて

相性が良ければ運命の出会いに?家庭教師は結構オススメ


家庭教師は当然、安くない費用がかかるので皆がみな利用できるわけではないと思います。ただ、「朝起きられない子の意外な病気 – 「起立性調節障害」患者家族の体験から (中公新書ラクレ)」の書籍で紹介されていた内容を見て、家庭教師は案外不登校や起立性調節障害の子どもと相性が良いのかもしれないなぁと感じています。

もちろん、どの家庭教師が当たるかは運に左右されるのですが、ある程度はどんな人がいいかは希望を出せるはずです。

先ほどの書籍は、息子が起立性調節障害になった母親がエッセイ的にその経過と当時の悩みなどを綴ったものですが、そこに登場する息子さんは「挫折経験のある人」を希望したとありました。そこで担当してもらった家庭教師は彼にとってかけがえのない兄貴的存在を得られ、とても大切な出会いとなったようです。

家庭教師は1対1で行う個人授業なので、自分たちのペースで気兼ねなく進められます。授業の時間も起立性調節障害の子どもが元気で集中しやすい夜の時間帯に行われますし、学校に行けていなくても他の生徒の目や進捗を気にする必要もありません。

もし経済的に許されるのであれば、家庭教師を検討されてみるのもいいと思います。

塾は本人が望めば別だがあまり現実的ではない

ここで「塾」という選択肢を入れていないのは、さきほど説明したような「周囲の目」を考慮したからです。

起立性調節障害で学校に行けていない場合は、他の生徒と一緒に塾で授業を受けてもやはり敵いません。

また、今日学校に来てないくせに塾には来るのかといった冷やかしの心配もあります。勉強で最も大切なのは「自分でもできる」という成功体験と自信、そして自分なりの目的意識です。

塾は時にこれらのものを打ち砕きすい環境になりやすいので余りお勧めできません。(もちろん、本人がこういった環境を強く望むのであれば話は別ですが)

中学生の不登校原因に多い友達関係

ある程度自分のペースで進められる環境であればいいのですが、あまり競争要素の強い場所は向かないでしょう。


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