小学校、中学校、高校のどこかでの不登校経験がある人の大学進学について、体験者として感じたことを書きました。不登校経験が長い人ほど学力に不安を抱えていると思いますが、基礎的な復習をすれば、大学受験も充分に対処できます。
また目標に向かって努力し、試行錯誤しながら乗り越えて競争を勝ち抜く体験は、自分に自信を取り戻すよい契機にもなります。
この記事では、不登校から大学進学を目指すためのルートはもちろんのこと、不登校から大学受験を勝ち抜くためのコツ、そこで得られたことなどを記載しましたので、是非参考にしてみてください。
不登校からの大学受験は過去を乗り越え自信を取り戻す大チャンス
不登校や高校中退をした人が大学に進学することは、もはや珍しくなくなりました。しかも国公立大学や難関私大に進学する人も多く、日本全国には不登校経験がありながらも、それを乗り越えて社会に羽ばたいている人がたくさんいます。
私の時もそうでしたが、大学受験での成功は自分に対する自信を取り戻してくれます。過去の不登校経験、高校中退経験、人にはあまり話したくないことでも、大学に入ることでその過程は自分に必要なものだったんだ、と受け入れられるようになるからです。
「自分には無理だ」、「うちの子には無理だ」と思われるかもしれませんが、皆そういう自信の無さを乗り越えてきました。過去の後悔、懺悔、罪悪感などが強くても、きっと乗り越えられます。
高校での不登校からの大学受験までのルートについて
大学を受験するには高校の卒業資格が必要です。
今現在、どこかの高校に在学中なのであればその高校を卒業するか、別の高校に転校して卒業するか、もしくは高認試験を受けなければいけません。
もう既に高校を中退していてどこの高校にも所属していないのであれば、通信制高校などに編入して卒業するか、あるいは高認試験です。
高校で不登校となって別の進路を考えなければいけなくなった人の大半は、通信制高校か高卒認定試験を選びます。定位制高校は卒業に4年かかることがあるし、全日制に入り直すことは非常に稀だからです。
不登校からの大学受験での不安は基礎学力不足
私も中学の時に不登校になり、高校中退、さらに基本的な内容しか出題されない大検(今の高認)の勉強しかしていませんでしたから、最初は基礎学力が全く備わっていないところからのスタートでした。
偏差値的には40程度の基本的な英単語も文法わからない状態でしたが、最終的には偏差値60を超える私大に合格しています。
確かに最初は基礎学力が備わっていないので大変だし、最初はものすごく遠いゴールを目指すようで気が遠くなります。しかし、自分の時の経験を振り返ってみても、基本に忠実に、コツコツと勉強を続けていれば充分に対応できるし、諦めなければ徐々に状況は改善していきました。
自分ひとりで対応できなければ塾や家庭教師、予備校を
大学受験予備校は授業レベルも高いので、基礎的な学力に不安がある人は中学レベルからやり直すのが良いと思います。急がば回れ、家庭教師や小規模な塾、個人指導などを使えば、比較的短期間で中学レベルの復習もできると思います。
勉強は一長一短には行かず、コツコツと継続して、1つ1つ積み上げて、忘れるたびに復習して、何度も何度も同じところを積み上げていく地道な作業です。まずは土台となる基礎が完成していないと、どれだけ上に積み重ねてもすぐに壊れてしまいますから、基礎からのやり直しは必須です。
成功体験を作ることで自分に対する自信を取り戻せる
別に大学受験じゃなくても良いのですが、何か1つ、自分が必死になって努力し、試行錯誤したり、悩んだり、苦しんだ入りながらそれを乗り超えて成功するという体験を1つすると、自分にも自信が持てます。
特に大学受験は学歴という分かりやすい基準があり、将来へ繋がる重要な分岐点です。私が大学受験の勉強をしていた時も「不登校、高校中退した過去の自分との決別したい」と思う気持ちこそが最大のモチベーションでした。
ここを自分の力で乗り越えることで、過去の自分と決別し、新しい自分になるんだという気持ちが心の何処かにありました。
あなたも、あるいはあなたのお子さんも、過去の不登校をしていたあの時の自分と決別したいという気持ちが心の何処かにあるのではないでしょうか。
今の自分を変えたいと思うのなら、ぜひ頑張って欲しい
私は難関大学を目指そうとか、偏差値が高い大学に行くべきだと言っているわけではありません。大学受験でなくても、努力して何かを勝ち取る経験がないと、自信はどうやっても取り戻せない。
ただ私の経験上、不登校経験者は大学受験から多くのことを学べると感じています。
私の場合でも、「何をやってもダメなんじゃないか」とか、「どれだけ頑張っても最後は失敗するんじゃないか」という疑念があったんですけど、受験を勝ちいたことで「自分でもやれるんだ」という自信を得ることが出来ました。
また、自分の努力によって自分の将来を切り開くことが出来ること、目標を持つと毎日が全く違った景色になること、自分の望む将来は自分の努力によって手に入れられることを学びました。
それ以来、自分から自分を人生を積極的に生きようとする姿勢が身に付いたことも、今となっては大きい収穫だったと思います。